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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科44巻2号

2009年02月発行

文献概要

器械紹介

顕微鏡下脊椎手術のための円筒形レトラクターの作製

著者: 菅尚義1 宮崎昌利1 吉田省二1 福田泰子1 金出政人1 三原茂1

所属機関: 1医療法人菅整形外科病院

ページ範囲:P.183 - P.191

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 手術患者の腰椎X線像,CT,MRIから似たタイプの晒状骨を基に,20mlのディスポ注射筒を用いて各人のオーダーメイド的な円筒形レトラクター(TR)を作製し約70例の経験した後,金属製で径17mmの汎用のTRを作製した.これにより小切開で筋肉などの介在物の侵入を防ぎ,良好な視野で顕微鏡下手術ができるようになった.1椎間当たりの出血量はヘルニアで10.5ml,狭窄症で13.1mlであった.手術時間は両者とも約100分であった.TR法の対象疾患を腰椎分離症の根症状,胸椎黄色靱帯骨化症,高齢者の遅発性脊髄麻痺,頚髄症の一部などに広げている.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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