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雑誌目次

雑誌文献

臨床整形外科44巻4号

2009年04月発行

雑誌目次

視座

運動器の医工連携研究

著者: 菅野伸彦

ページ範囲:P.335 - P.335

 医工連携研究は,遺伝子診断・治療,遺伝子創薬,テーラーメイド医療,再生医療から人工臓器,精密手術機器,画像診断,放射線治療などにみられるように,先進医学の発展と普及には欠かせないものとなってきている.さらに,この領域における人材育成,産学連携での「ものづくり」や新産業創生への展開も期待されている.運動器の領域でも,再生医療,バイオマテリアル,バイオメカニクス,人工関節,手術機器,リハビリテーション,義肢装具にいたるまで医工連携研究が幅広く行われている.専門分野の異なるもの同士が,連携しながら,一方だけでは成し得ない成果が得られることが連携研究の魅力である.しかしながら,このような融合領域では,「ひとり医工連携」(ひとりなので厳密には連携でない)とも言える工学部も医学部も卒業したマルチ人間タイプの研究者や,工学技術を単に道具として使用している医師が成果を上げていることも多く,真の医工連携で研究成果を上げるのは容易ではないと思えることがある.どちらかの力関係に圧倒的な差があれば,協力関係上の問題は表面化しないが,一方の力の成果のみしか出ず,また,相手方を利用するだけの関係では長続きはしない.場合によっては工学者が医師のお手伝いをしているだけで,そのような研究は工学的な学術的価値がないといわれそうである.反対に,医師との情報交流がいかにも少なそうな工学者の研究をみると,果たしてその成果が臨床的に有用で,最終的に「人々の健康な暮らし」に大きく貢献できるのだろうかと疑問を抱くこともある.

 医工連携は医学と工学の異文化交流であり,うまくいく場合でもその逆でも男女の恋愛関係と共通する点がみられる.まず,出会いがなければ始まらない.偶然,運命の縁に結ばれてよい出会いがあることもあるが,それぞれの専門学会に出会いを求めて互いに参加するくらいの積極的行動が必要である.医工連携や産学連携推進のためのお見合いファンドや会議,また大学の医工連携の枠組みなどは存在するが,重要なのは良好な関係を育む枠組み以上に当人同士が熱くなれるテーマを持てるかである.うまくいく場合は,両者の施設が異なっても,物理的距離が遠くても,遠距離恋愛のようにうまくいくこともあり,そのような連携研究にも研究予算での支援がなされるべきである.医工連携研究では「医学と工学の異なった視点から興味を持って研究に情熱を注げること」がよい関係を続ける重要なポイントである.同じ視点ではお互い研究の競合相手となるだけである.

論述

国立病院機構50施設の共同研究―腰椎椎間板ヘルニアの疫学調査

著者: 町田正文 ,   塩田匡宣 ,   河野仁 ,   福田健太郎 ,   宝亀登 ,   岩波明生 ,   金子慎二郎 ,   池上健 ,   竹光正和 ,   加藤裕幸 ,   飯塚慎吾 ,   山岸正明

ページ範囲:P.337 - P.342

 腰椎椎間板ヘルニアに対する国内での多施設共同研究の報告がないため,国立病院機構50施設での疫学調査を行い,手術症例数を把握すると同時に術式の変遷,再発率について検討した.2004年の1年間の手術症例数は811例で,手術時年齢は30歳代にピークがあるものの,以前の報告に比べ60歳以上の高齢者に多くの手術が行われていた.手術術式は68.1%が直視下手術であったが,内視鏡や顕微鏡を用いた鏡視下手術が31.1%に行われていた.再手術は直視下手術が4.2%であるのに対し,鏡視下手術は2.2%と少なかった.病態の違いはあるものの,高齢者のヘルニア手術例の増加は活動性のある高齢者の増加のためと考えられる.

腰椎椎間孔部神経根障害の臨床像および画像の特徴

著者: 西登美雄 ,   谷貴行 ,   鈴木紀夫 ,   青沼宏

ページ範囲:P.343 - P.348

 腰椎椎間孔部神経根障害の特徴を調査するために,椎間孔狭窄症(FS)19例,椎間孔ヘルニア(FH)38例を腰部脊柱管狭窄症(LCS)21例と比較し,JOAスコア,X線写真の椎間板変性度,椎間孔部の形態計測,MRI画像の椎間孔部所見を検討した.FS群で下肢痛,歩行能力,FHで腰痛,下肢痛,知覚障害が強かった.FS,FHともに椎間孔前後径が短い.FSは椎間板変性度が強く,椎間孔上部長が短かった.MRI像椎間孔部black outの陽性率はFS63.6%,FH75%であった.

腰部脊柱管狭窄症再手術症例の再手術原因と治療成績に関連する因子の検討

著者: 遠藤徹 ,   吉田宗人 ,   川上守 ,   山田宏 ,   橋爪洋 ,   南出晃人 ,   中川幸洋 ,   河合将紀 ,   岩﨑博 ,   中尾慎一

ページ範囲:P.349 - P.353

 腰部脊柱管狭窄症再手術症例114例の再手術原因と治療成績に関連する因子を検討した.初回もしくは前回術後の改善期間によって,早期再発(0~6カ月),中期(6カ月~2年),晩期(2年以降)の3群に分類した.症例は椎間孔部・孔外狭窄を原因とするものが全体の24.6%で最も多く,早期群の37.0%を占めていた.次いで再狭窄が多く,全体の20.2%で晩期群の主たる原因であった.再手術原因が椎間板ヘルニアによるものは他の原因と比較して治療成績が良好であったが,検討した他の因子と成績との間に関連はなかった.

原発性脊髄腫瘍の疫学

著者: 平野健一 ,   松山幸弘 ,   酒井義人 ,   今釜史郎 ,   伊藤全哉 ,   若尾典充 ,   安藤圭 ,   田内亮吏 ,   村本明生 ,   佐藤公治 ,   中村博司 ,   片山良仁 ,   三浦恭志 ,   吉原永武 ,   寺部健哉 ,   加藤文彦 ,   湯川泰紹 ,   伊藤圭吾 ,   神谷光広 ,   出口正男 ,   金村徳相 ,   石田義博 ,   高津哲郎 ,   梁瀬誠 ,   倉橋俊和 ,   石黒直樹

ページ範囲:P.355 - P.362

 本研究の目的は,中部地区11施設における原発性脊髄腫瘍427手術症例を検討し,腫瘍の局在・病理診断・高位・頻度・性別などを調査することである.局在は,硬膜内髄外が半数以上を占め,次いで砂時計腫が約20%であった.診断は神経FURO腫が約50%を占め,次いで髄膜腫・上衣腫・血管系腫瘍の順であった.局在・診断ともに本邦の以前の報告と同様の結果であった.国際比較を行うと,神経FURO腫と髄膜腫の頻度に地域差がみられた.アジア地域では髄膜腫よりも神経FURO腫が多かったが,アジア地域以外では髄膜腫が神経FURO腫よりも多いか,または髄膜腫と神経FURO腫が同等の頻度であった.本邦において,脊髄腫瘍の疫学に関する詳細な報告は非常に少ない.今後は本邦での学会レベルの症例集積が望まれる.

手術手技/私のくふう

腰部脊柱管狭窄症に対する内視鏡下傍正中進入法―椎間関節を温存するためのアプローチ

著者: 野村和教 ,   吉田宗人 ,   河合将紀 ,   中尾慎一

ページ範囲:P.363 - P.367

 腰部脊柱管狭窄症(LSCS)に対する進入側椎間関節の温存を目的とした内視鏡下傍正中進入法(microendoscopic paramedian approach:MEPA)を考案した.片側進入で棘突起の基部から骨切除を始め,円筒型レトラクターを脊柱管正中部に挿入して両側除圧を行うのが特徴である.対象とした26例の1椎間あたりの平均手術時間は80.3分,平均術中出血量は30.1mlであった.2例で棘突起亀裂骨折を認めたが無症状であった.本法は椎間関節を温存し,かつ棘突起列をも可能な限り温存して脊柱管内の除圧を図ることができ,LSCSの治療に有用であると考えられた.

装具

骨粗鬆症性椎体骨折後の後弯変形に対する装具療法選択のための三次元動作分析

著者: 町田正文 ,   桐山善守 ,   福田健太郎 ,   塩田匡宣 ,   河野仁 ,   宝亀登 ,   岩波明生 ,   金子慎二郎 ,   池上健 ,   竹光正和 ,   加藤裕幸 ,   山岸正明

ページ範囲:P.369 - P.376

 骨粗鬆症性椎体骨折による後弯変形に対する装具療法の適応を明らかにするために光学式計測カメラを用いて,頭部,体幹,骨盤,下肢を含めた全身動作の三次元動作分析と床反力ベクトルを検討した.立位安静時と歩行負荷時における動作姿勢は症例により異なるが,歩行負荷時には後弯の増強,骨盤の前傾あるいは後傾,股・膝関節が屈曲位となり,“真の姿勢異常”がとらえることができた.本検査は全身の矢状面アライメントを動的な状態でもとらえることができるため,立位静止時のX線検査と異なり歩行動作による関節への影響や姿勢の変化を明らかにすることができた.本検査により,ギプス矯正後の立位安静時に骨盤を含めた下肢に代償性変化を伴わず,耳朶から降ろした重心線と床反力ベクトルが一致した矯正有効症例は臨床症状の改善と相関しており,装具療法適応の決定に有用な指標になり得ると思われた.

最新基礎科学/知っておきたい

脊髄の軸索再生を制御する分子群

著者: 山下俊英

ページ範囲:P.378 - P.380

■はじめに

 軸索再生阻害因子と呼ばれる複数の蛋白質が中枢神経回路の安定性を保つ役割を担っていることが示唆されている.脊髄損傷などの疾患により中枢神経回路がひとたび破壊されると,修復は極めて困難となるが,その原因として軸索再生阻害因子の存在があげられる.近年これらの因子群とそのシグナル伝達機構が明らかになってきた.本欄では「中枢神経の再生しにくさ」の分子メカニズムについて概説し,最近試みられている治療的展開を紹介する.

整形外科/知ってるつもり

低分子量へパリンとXa因子阻害剤

著者: 藤田悟

ページ範囲:P.382 - P.384

■はじめに

 日本では長い間,静脈血栓塞栓症(VTE)の薬物予防には未分画へパリンとワルファリンしか使用できなかったが,2007年以降,活性化凝固第X因子(Xa)阻害剤であるフォンダパリヌクスと低分子量へパリンであるエノキサパリンが相次いで発売された.これらの新しい抗凝固薬は,従来の薬剤より有効性が高く,未分画へパリンより安全性が高く,ワルファリンのようなINRモニタリングの必要がないなどの特徴をもつ.日本国内で行われた下肢人工関節置換術患者を対象にした臨床試験1,2)において,これらの薬剤はプラセボのVTEリスクを50~75%減少させる効果が認められたが,同時に大出血も2~3%に発生した.これらの薬剤が発売されてから,人工股関節全置換術(THA),人工膝関節全置換術(TKA),および股関節骨折手術(HFS)術後のVTE予防は,弾性ストッキングや間欠的空気圧迫法などの理学的予防法から抗凝固療法へ変わってきた.こうした中,抗凝固療法の合併症である出血での死亡例も報告されている5).本稿では,これらの薬剤の特性と適正な使用方法を解説する.

連載 小児の整形外科疾患をどう診るか?―実際にあった家族からの相談事例に答えて・24

反張膝

著者: 亀ヶ谷真琴

ページ範囲:P.386 - P.387

相談例「反張膝」

 はじめまして.2歳9カ月の娘の母親です.

 4カ月ほど前,娘がびっこを引いたので整形外科を受診したところ,レントゲンの結果から反張膝だといわれました(他の病的症状はまったくありません).結局びっこはその翌日からはなくなって今はありませんが,確かに娘の足は反張気味です.なんとなく違和感はあったのですが,健診でも言われたことはなかったですし,子供ってこんなものかと思っておりました.最近では,結構目立つように思われ,将来のことも考えると治してあげたいと思っています.つきましては,はじめに受診した整形外科病院で,そちらを紹介していただこうと考えています.

 そこで,受診までに気になる以下の点についてお答え願えませんでしょうか.
①反張膝は,そちらで対応していただけますか.
②このような症状の場合,何歳くらいまでに治療が必要なのでしょうか.

 遅くなると治りにくいものなのでしょうか.
③一般的な治療は,手術・装具などの選択になるのでしょうか.

 一般的なご意見で結構ですので,よろしくお願いいたします.

手術部位感染の基本・1【新連載】

手術部位感染(SSI)とは?

著者: 楠正人 ,   毛利靖彦 ,   小林美奈子 ,   大北喜基

ページ範囲:P.388 - P.390

はじめに

 手術術式の進歩と各種手術材料および器具の開発・改良によって整形外科領域を含めた外科学的治療は日々進歩を続けている.人々にもたらされる恩恵は計り知れないが,その反面で手術例数の増加に伴い,術後感染症の発生数も増加しているのが現実である.また,高齢化社会,高度医療の進む医療情勢の中で,免疫抑制状態の宿主に生じる弱毒菌感染症が大きな問題となって久しい.このような術後感染症に対して,その診断,治療,予防の面で様々な取り組みがなされている.本連載では,術後感染症のなかの一つである手術部位感染(surgical site infection;SSI)について,その位置づけと対策法について紹介する.

 連載第1回目は術後感染症の中のSSIの位置づけとその定義,および,SSIを予防するうえで重要な知識となる危険因子について述べたいと思う.

臨床経験

Locking Compression Plate(LCP) Distal Humerus Plateを用いた上腕骨遠位端骨折の治療経験

著者: 山中芳亮 ,   酒井昭典 ,   大茂壽久 ,   中村利孝 ,   善家雄吉

ページ範囲:P.391 - P.395

 目的:Locking compression plate(LCP) distal humerus plateを用いて治療した上腕骨遠位端骨折の治療成績を明らかにする.対象と方法:男性1例,女性4例,平均72.6歳であった.術後外固定期間,術直後の整復位の保持および合併症の有無,JOAスコア,術後関節可動域について検討した.結果:骨癒合は全例で得られ,矯正損失を認めなかった.術後関節可動域は伸展-20°,屈曲120°であった.結語:術後早期から可動域訓練が可能で,JOAスコアと術後関節可動域は他のプレート固定法と差がなかった.

腰椎手術におけるドレーン留置の効果―術翌日MRIの比較

著者: 細野昇 ,   海渡貴司 ,   牧野孝洋 ,   向井克容 ,   三輪俊格 ,   冨士武史

ページ範囲:P.397 - P.402

 一定期間に施行した腰椎手術(Love法と開窓術)に対して閉鎖式ドレーンを留置するかどうかを術者別に予め決めておき2群に分けた.非留置群(n=13)と留置群(n=18)の間で年齢,性比,止血機能に差はなく,両群とも術後経過は良好であった.全例に施行した術翌日MRIで無症候性血腫を認めたのは非留置群の54%で,留置群の17%より多かった.ただしこの差は開窓術における差であり,Love法では両群とも無症候性血腫を認めず,Love法に限ってはドレーンを非留置としても問題はないと思われた.

変形性膝関節症に対する人工膝関節全置換術において予防的抗凝固療法と総出血量・輸血回避率の関係

著者: 川畑亜矢人 ,   大川匡 ,   堺慎 ,   浅岡隆浩 ,   森本雅信

ページ範囲:P.403 - P.405

 深部静脈血栓症(DVT)に対する人工膝関節全置換術(TKA)術後の予防的抗凝固療法の有無により,術後出血量・輸血回避率・DVT症例数に違いがあるか検討した.対象は当院で初回手術を受けた変形性膝関節症(OA膝)74例である.術後に未分画ヘパリン,または低分子ヘパリン投与後にワーファリンを引き続き3カ月投与したグループを抗凝固療法あり群(40例),それらを投与せず弾性ストッキングなどで予防したグループを抗凝固療法なし群(34例)とした.2群間で年齢,性別,総出血量,輸血回避率,DVT治療症例数について比較を行ったが,全項目において有意差はなかった.

四肢外傷後の深部感染に対する手術―ロッキングプレートと海綿骨移植による治療

著者: 川上亮一 ,   紺野慎一 ,   江尻荘一 ,   高橋洋子 ,   菊地臣一

ページ範囲:P.409 - P.414

 四肢の外傷後に発生した感染性偽関節の5例に対して,ロッキングプレート(シンセス社)を使用して,海綿骨移植を行った.その手術成績を検討した.全症例で感染部位のデブリドマンを行った後に,骨欠損部に抗生剤含有セメントビーズの充てんを行った.創外固定を併用した.平均8.6カ月後に,腸骨からの自家海綿骨移植とロッキングプレートによる内固定を行った.対象症例においては,ロッキングプレートを内固定材料に使用することで,インプラントに関係する合併症を伴うことなく治癒させることができた.

症例報告

腰椎変性側弯症における凹側神経根障害―黄色靱帯による頭側神経根圧迫の2例

著者: 林哲生 ,   白澤建蔵 ,   山下彰久 ,   城戸秀彦 ,   原田岳 ,   藤村謙次郎 ,   牛島貴宏 ,   城戸聡

ページ範囲:P.415 - P.419

 腰椎変性側弯症では中心性狭窄・外側陥凹狭窄・椎間孔・椎間孔外狭窄が混在し,さらにすべりなど動的因子も複合して関与することが多いが,黄色靭帯が頭側の椎間孔狭窄の圧迫要因として注目されることは稀である.今回,側弯凹側の椎間孔入口部で黄色靭帯頭側付着部により頭側の神経根を圧迫し,上関節突起上縁の黄色靭帯部分切除で治療した2症例を経験した.Wedgingによる凹側椎間孔の骨性狭窄に加え,黄色靭帯のたわみとそれによる肥厚により頭側の椎間孔入口部での神経根の圧迫が術中所見で確認された.

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あとがき フリーアクセス

著者: 清水克時

ページ範囲:P.426 - P.426

 春爛漫,満開の桜が咲く校庭.典型的な日本の風景です.欧米などでは9月に新学期を迎えるところが多いようですが,わが国で4月が新学期となった起源は,1886(明治19)年10月に,高等師範学校が学年暦を4月1日からと定め,それが全国の学校に広がってからだそうです.明治のはじめには,欧米にならって9月始まりのところもあったようですが,農業国であったわが国の会計年度を,米の作付けが始まる前の4月で区切るようになりました.それにあわせて,軍隊への入隊時期が4月になります.師範学校の入学が軍隊よりも半年遅いと,優秀な若者が軍や士官学校にとられてしまいます.それではということで,それまで9月始まりだった高等師範学校を,4月始まりに変更したというのが4月新学期になったいきさつだそうです.

 ことの起源はともかく,4月新学期が定着したひとつの理由は,この時期が桜の開花と一致していたからではないでしょうか.桜が一度に咲いて,一度に散る様は,卒業から新入学へとつながる人生のドラマとよく合っています.学校のドラマの背景として桜がふさわしいからこそ,4月新学期という伝統が続いてきたのではないかと思います.

基本情報

臨床整形外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1286

印刷版ISSN 0557-0433

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