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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科44巻5号

2009年05月発行

文献概要

症例報告

経口ビスホスホネートが著効を示した反射性交感神経性ジストロフィーの1例

著者: 寺山恭史1 山本直也1 北島忠昭2 加藤義治1

所属機関: 1東京女子医科大学整形外科学教室 2北島整形外科

ページ範囲:P.505 - P.509

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 反射性交感神経性ジストロフィー(reflex sympathetic dystrophy:以下RSD)に経口投与のビスホスホネートが著効した症例を報告する.症例は54歳の男性で,左下腿から足部にかけての疼痛,腫脹を訴え,著明な骨萎縮を認めた.通常の抗炎症治療に反応せず,ビスホスホネートを経口投与したところ,症状は改善し骨萎縮像も回復を示した.これまで静脈投与のビスホスホネートのRSDに対する効果は報告されているが,常用量の経口投与が奏効した報告はない.骨萎縮を呈するRSDに対して経口ビスホスホネートは治療の選択肢となる可能性がある.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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