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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科44巻5号

2009年05月発行

文献概要

症例報告

脛骨および大腿骨の骨軟骨腫による膝関節ロッキングの2例

著者: 中谷創1 三尾健介1 金子大毅1 河野友紀1 小林龍生2 根本孝一1

所属機関: 1防衛医科大学校整形外科 2防衛医科大学校病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.515 - P.519

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 大腿骨遠位内側と脛骨近位内側の骨軟骨腫各1例による膝関節のロッキングを経験した.いずれも保存的治療で改善せず,ハムストリングが骨軟骨腫に嵌頓していると診断し,手術を施行した.術中,用手的に嵌頓を解除することはできず,さらにハムストリング腱周囲の腱膜損傷を誘発する可能性があったため,腫瘍摘出を行った.術後,ロッキングは消失した.骨軟骨腫による膝関節ロッキングは無理な屈伸により腱の嵌頓や腱膜損傷が悪化する可能性があるため,治療には腫瘍摘出術が必要であると考えた.

参考文献

1) Fraser RK, Nattrass GR, Chow CW, et al:Pesanserinus syndrome due to solitary tibial spurs and osteochondromas. J Pediatr Orthop 16:247-248, 1996
2) 市川二郎,河野秀樹,佐藤栄一・他:膝のロッキングを呈した脛骨外骨腫の1例.整形外科54:1431-1433,2003
3) Kernohan J, Blackburne JS:"Locking knee" due to osteochondroma. Injury15:239-241, 1984
4) Sansone V, De Ponti A, Ravasi F:An extra-articular cause of the locking knee. Int Orthop 23:118-119, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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