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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科44巻6号

2009年06月発行

文献概要

連載 医者も知りたい【医者のはなし】・34

蘭学の華を咲かせた医師・その3 備前蘭学の祖・児玉順蔵(1805-1861)

著者: 木村專太郎1

所属機関: 1木村専太郎クリニック

ページ範囲:P.582 - P.585

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■まえがき

 今回はシーボルトの来日初期からの弟子であった備前(岡山県)出身の医師 児玉順蔵について述べる.彼は晩年大坂で開業し,緒方洪庵と交流しているが,残念ながら大坂の名医伝の中にその名を発見できない.彼はシーボルトが来日した文政6年(1823)より1年早い,文政5年(1822)にすでに長崎に遊学していたので,来日後しばらくしてシーボルトの弟子にしてもらった.彼は17歳で長崎に行ったので,シーボルトの弟子になったときは18歳であった.しかし2年後の文政8年(1825)には,不思議にも長崎を去っている.黒田藩における4人のシーボルトの弟子たちのことを調べてみると,この児玉順蔵が重要な役目をしていることがわかる.彼が黒田藩鞍手郡若宮高野に滞在した間のことは福岡県医報に書いたので,岡山と大坂でのことを含めて彼のライフ・ストーリーを述べてみたい.

参考文献

1) 齋藤 信(訳):シーボルト参府旅行中日記.思文閣出版,1983
2) 酒井シヅ(監修):医界風土記.日本医師会編集,1994
3) 朝日新聞福岡本部(編):博多町人と学者の森.葦書房,1996
4) 舌間信夫:直鞍こぼればなし.直方商工会議所,2007
5) 岡山県医師会:備作医人傳.岡山県医師会,1958
6) 中山 沃:岡山の医学.日本文教出版,1971

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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