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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科44巻6号

2009年06月発行

文献概要

症例報告

大結節高位が肩関節挙上困難を来した人工肩関節置換術後の1例

著者: 藪田健太郎1 後藤晃1 平尾眞1 南平昭豪1 橋本淳1 吉川秀樹1 菅本一臣2

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学 2大阪大学大学院医学系研究科運動器バイオマテリアル学

ページ範囲:P.609 - P.613

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 人工肩関節置換術で上腕骨コンポーネント(以下,stemと略す)の設置不良に伴う,大結節高位が術後可動域(以下,ROM)制限を生じたと考えられる関節リウマチの1症例を経験し,再手術で大結節の短縮骨切り術を行い良好な成績を得たので報告する.症例は34歳の女性で,関節リウマチによる右肩痛とROM制限に対して人工肩関節置換術を施行した.しかしstem設置が低位となったため,相対的に大結節部が骨頭直上に比し7mm高位となった.それに伴う著しい上肢挙上制限を認めた.本症例に対し,大結節短縮骨切り術を行い10mm引き下げることによってROMの著明な改善を認めた.

参考文献

1) Sφjbjerg JO, Frinch LH, Johannsen HV:Late results of total shoulder replacement in patients with rheumatoid arthritis. Clin Orthop 366:39-45, 1999
2) 宮本隆司,菅本一臣:当科における人工肩関節置換術の成績―関節リウマチ肩の機能評価を中心に.臨整外38:1137-1142,2003
3) Neer CS, Kirby RM:Revision of humeral head and total shoulder arthroplasties. Clin Orthop 170:189-195, 1982
4) Nyffeler RW, Sheikh R, Jacob HA, et al:Influence of humeral prosthesis height on biomechanics of glenohumeral abduction. J Bone Jonit Surg Am 86:575-580, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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