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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科44巻7号

2009年07月発行

文献概要

臨床経験

連続型頚胸椎後縦靱帯骨化症に対するposterior expansive cervico-thoracic laminoplastyの適応と限界

著者: 高見正成1 山田宏1 吉田宗人1 中川幸洋1 南出晃人1

所属機関: 1和歌山県立医科大学整形外科

ページ範囲:P.693 - P.698

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 当科では胸椎病変を主病巣とする連続型頚胸椎後縦靱帯骨化症(OPLL)に対して頚椎から胸椎にわたる後方拡大頚胸椎椎弓形成術(posterior extensive cervico-thoracic laminoplasty=PECTL)で対応し,良好な結果を報告してきた.しかしながら,最近,神経症状が悪化した症例を3例経験した.悪化した症例は全例神経麻痺症状が強く独歩不能で,頂椎部に嘴状型OPLLを有していた.このような症例では,PECTLでの対応は症状悪化を来す可能性があり,術式の選択には注意を要すると考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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