書評
『研修医のための整形外科診療「これだけは!」』―高橋正明(編)
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著者:
高岸憲二1
所属機関:
1群馬大・整形外科学
ページ範囲:P.824 - P.824
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厚生労働省が報告している国民生活基礎調査の有訴者率では「腰痛」および「肩こり」が男女ともに1位および2位を占めていますし,女性では3位に「手足の関節が痛む」が入っていることでわかるように,外来診療では,この種の訴えを持った多くの患者が整形外科外来を訪れています.また,救急外来では救急車で運ばれてくる外傷患者の9割以上が整形外科関連という病院もあります.平成16年に始まった卒後臨床研修システムでは整形外科は残念ながら必修科には選ばれませんでしたが,一般病院では,整形外科医がかかわる機会が数多くあります.多くの研修医が一般病院で研修を受けるようになり,指導医が十分いない病院でどのようにして彼らを一定のレベルまで引き上げることができるか,また,研修医向けの良い整形外科入門書がないかと思っておりました.
このたび医学書院から『研修医のための整形外科診療「これだけは!」』が出版されました.この本は雑誌『臨床整形外科』に2007年1月から2008年6月までの1年半,全18回にわたり掲載された連載企画「臨床研修医のための整形外科」を1冊の書籍にまとめたものです.