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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科45巻1号

2010年01月発行

文献概要

誌上シンポジウム 慢性腰痛症の保存的治療

慢性腰痛症の治療としての生活習慣指導

著者: 中村英一郎1 中村利孝1

所属機関: 1産業医科大学整形外科

ページ範囲:P.5 - P.8

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 某企業の20~60歳の男性従業員の中でbody mass index(BMI)25以上かつ腰痛のある者43名を,介入群と非介入群の2群にランダムに分けて介入調査を行った.調査項目はBMI,腹囲,visual analogue scale(VAS),SF-36である.介入群には自己記入式体重測定と腹筋,殿筋運動各20回×2を毎日実施するよう指導した.2カ月後,介入群にのみ腹囲,BMI,VAS,SF-36の「痛み」,「全体的健康感」,「活力」と「社会生活機能」に改善がみられた.肥満者の腰痛に対して体重減量と運動という介入は,腰痛を軽減しQOLを改善することがわかった.

参考文献

1) Deyo RA, Bass JE:Lifestyle and low-back pain. The influence of smoking and obesity. Spine 14:501-506, 1989
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3) Leboeuf-Yde C:Smoking and low back pain. A systematic literature review of 41 journal articles reporting 47 epidemiologic studies. Spine 24:1463-1470, 1999
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6) 中村英一郎,武田 俊,中村利孝:運動器生活習慣病からみた腰痛予防.MB Orthop21:17-23,2008
7) 白土 修:慢性腰痛に対する運動療法の効果.臨整外41:749-755,2006
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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