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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科45巻12号

2010年12月発行

文献概要

症例報告

Scheuermann病を合併した胸椎すべり症の1例

著者: 西村空也1 石川雅之1 藤田順之1 原藤健吾1 朝本俊司1 西山誠1 福井康之1

所属機関: 1国際医療福祉大学三田病院・脊椎脊髄センター

ページ範囲:P.1153 - P.1157

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 Scheuermann病を合併した胸椎すべり症の1例を経験した.胸椎単純X線側面像でT11/12高位に前方すべりならびにT12,L1,L2椎体の楔状化とT11-L3間の後弯変形を認めた.すべり高位に明らかな不安定性を認めなかったが,除圧単独のみを行った場合にはScheuermann病による脊柱変形が術後の脊柱後弯変形を進行させることが危惧され,T11,12,L2,3の椎弓切除術にT10-L3の後方固定術を追加し,良好な術後成績を得た.後弯変形を有する胸椎すべり症に対しては,除圧術と後方固定術を行うことが有用であると考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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