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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科45巻2号

2010年02月発行

文献概要

連載 医者も知りたい【医者のはなし】・38

打診法の創始者 アウエンブルガー(1722-1809)

著者: 木村專太郎1

所属機関: 1木村専太郎クリニック

ページ範囲:P.172 - P.175

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■はじめに

 われわれが診断学を習った医学部3年生(今のM5に当たる)のとき,問診,視診,触診,打診,聴診をきちんと習った.机の台の表面を打診して,音の違いと指先の感触を習熟したものである.アウエンブルガー(Joseph Leopold Auenbrugger)が打診法を編み出した1761年ころは,ブールハーフェの脈診と体温を測る習慣がヨーロッパに広まり始まったばかりで,まだ血圧測定や聴診器もない時代であり,診断根拠は問診と視診と触診などの一番原始的な方法に頼っていた.驚くことに,ブールハーフェ以前の内科医は,患者に触るのは身分の低い床屋外科のすることで,まともな内科医のすることではなかったと言われている.

参考文献

1) 井上清恒:医学史ものがたり「医人の探訪」1.内田老鶴圃,1991
2) 金山知新:切手で医学散歩 578と579.Medical Tribune
3) 酒井しづ:先達医家の肖像(33).Jean-Nicolas Corvisart. Medical Digest(第一製薬)
4) Antone Sebastian:History of Medicine The Parthenon Pub Group, London
5) Lyons AS, Petrucelli RJ:Medicine:An Illustrated History. Harry N. Abrams Inc., Publishers New York, 1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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