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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科45巻3号

2010年03月発行

文献概要

誌上シンポジウム 軟部腫瘍の診断と治療

軟部腫瘍の画像診断

著者: 森岡秀夫1 矢部啓夫1 西本和正1 堀内圭輔1 保坂聖一1 戸山芳昭1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科

ページ範囲:P.209 - P.213

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 軟部腫瘍は種類が多く診断に難渋することが多い.単純X線像は腫瘍内に石灰化や骨化を生じる血管腫や滑膜肉腫,透過性のある脂肪腫や高分化型脂肪肉腫の診断に有用である.MRIは病変の範囲,腫瘍内部の性状,腫瘍の局在や重要臓器との位置関係を把握できるだけでなく,ある程度の組織診断も可能である.

 CTは腫瘍内部の石灰化や骨化,隣接する骨組織への浸潤の有無などをMRIより鋭敏に描出できる.このように,軟部腫瘍はある程度の画像的特徴を有している.しかし,いずれの所見も特異的なものではなく,患者の臨床情報を十分に加味して画像診断を進めることが重要である.

参考文献

1) 日本整形外科学会骨・軟部腫瘍委員会(編):整形外科・病理 悪性軟部腫瘍取扱い規約.第3版.金原出版,東京,2002
2) 松本誠一,川口智義,真鍋 淳・他:X線による骨・軟部腫瘍の質的診断とその限界.日整会誌79:426-431,2005
3) 森岡秀夫(編).整形外科専門医になるための診療スタンダード.4.骨・軟部腫瘍および骨系統・代謝性疾患.東京,羊土社,2009
4) 越智隆弘,吉川英樹(編):最新整形外科学大系20.骨・軟部腫瘍および関連疾患.中山書店,東京,2007
5) 高橋陸正:骨・軟部腫瘍の画像診断.MRIの進歩を中心に.日整会誌75:99-109,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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