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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科45巻3号

2010年03月発行

文献概要

臨床経験

頚髄砂時計腫摘出術における椎弓根をヒンジとした新しい脊柱管拡大法

著者: 北村和也1 白石建1 青山龍馬1 山根淳一1 穴澤卯圭1 堀田拓1 浅野尚文1 望月義人1 新井健2

所属機関: 1東京歯科大学市川総合病院整形外科 2東京歯科大学市川総合病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.283 - P.288

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 椎弓根部をヒンジとする新しい脊柱管拡大術を用いて頚髄砂時計腫を全摘出した.前方病巣切除は,前側方進入で隣接する2つの横突孔を切除し,椎骨動脈を前方に引き出し,各々の椎弓根も切断して行った.管内病巣の切除には,付着筋を温存したまま棘突起を正中縦割し,椎弓根部をヒンジとして片側椎弓を開大した.利点として,椎骨動脈を直視しながら安全に前方病巣を切除できる,椎弓根部をヒンジとするため,椎弓がより大きく開大し,管内を広く展開できる,椎弓ヒンジ作成が不要のため,後方筋群が完全に温存される,などが挙げられる.

参考文献

1) Guillaume L, Bernard G:Cervical neuromas with extradural components:Surgical management in a series of 57 patients. Neurosurgery 41:813-820, 1997
2) Shiraishi T:A new technique for exposure of the cervical spine laminae. Technical note. J Neurosurg 96(1 Suppl):122-126, 2002
3) Shiraishi T, Yato Y, Yoshida H, et al:New double-door laminoplasty procedures to preserve the muscular attachments to the spinous prosesses including the axis. Eur J Orthop Surg 12:175-180, 2002
4) 戸山芳昭,藤村祥一,高畑武司・他:脊髄砂時計腫83例の検討―新形態分類と手術法について.日パラ医誌5:86-87,1992
5) 渡辺雅彦,千葉一裕,田村睦弘・他:脊髄硬膜内髄外腫瘍のMRI.脊椎脊髄14:487-491,2001
6) 山根淳一,白石 建,谷戸祥之・他:頸髄腫瘍に対する筋肉温存式展開法および後弓再建術(会).日脊会誌19:172,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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