icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科45巻3号

2010年03月発行

文献概要

症例報告

踵骨骨折後遺症に対する治療経験

著者: 市村竜治1 吉村一朗1 金澤和貴1 竹山昭徳1 唐島大節1 萩尾友宣1 今村尚裕1 内藤正俊1

所属機関: 1福岡大学医学部整形外科

ページ範囲:P.289 - P.293

文献購入ページに移動
 踵骨骨折後遺障害に対して距骨下関節デブリドマン,踵骨外側壁切除を行い良好な治療成績が得られた1例を経験した.症例は58歳の男性で,左踵骨骨折に対して保存療法を受けるも踵部痛が約1年5カ月間持続した.診察上,踵骨外側壁の膨隆と距骨下関節の疼痛を認めた.後距踵関節ブロックを行ったところ一時的であるが著効した.手術は距骨下関節鏡視下デブリドマンと踵骨外側壁切除を行った.距骨下関節には瘢痕様の組織が存在し,これを切除した.術後早期から疼痛は著明に軽減し,患者満足度も非常に高かった.

参考文献

1) Elgafy H, Ebraheim NA:Subtalar arthroscopy for persistent subfibular pain after calcaneal fractures. Foot Ankle Int 20:422-428, 1999
2) Lee KB, Chung JY, Song EY, et al:Arthroscopic release for painful subtalar stiffness after intra-articular fractures of the calcaneum. J Bone Joint Surg Br 90:1457-1461, 2008
3) 水野耕作,池田正則,佐藤啓三:踵骨骨折の10年以上の長期経過例について.骨折6:159-163,1984
4) 鍋島祐次,森 裕之,三谷 誠・他:踵骨骨折治療後後遺症に対する距踵関節鏡視下デブリドマンの経験.整形外科59:479-483,2008
5) 東野 修,大賀正義,田丸卓弥・他:踵骨骨折合併症の治療経験.整形外科と災害外科50:392-395,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら