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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科45巻6号

2010年06月発行

文献概要

誌上シンポジウム 整形外科領域における抗菌薬の使い方

化膿性脊椎感染症に対する治療検討

著者: 池田光正1 上田広信1 福田寛二1 浜西千秋1

所属機関: 1近畿大学医学部整形外科

ページ範囲:P.511 - P.514

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 最近3年間の化膿性脊椎炎の治療を検討した.画像診断はMRIが病巣レベル,範囲などの把握に優れ,第一に行われる検査となっていた.起炎菌同定には,血液培養だけでなく積極的に生検を行うことが文献学的に勧められる.保存的治療では複数の抗菌薬が併用されCRP陰性化までの期間が54日と以前の治療よりも短縮され効果を認めていた.抗菌薬使用は,PK-PD理論に基づいた投与法および併用による相乗,相加効果を生かした使用法が良好な結果となった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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