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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科46巻10号

2011年10月発行

文献概要

調査報告

良性骨腫瘍手術例における入院期間の検討―現在の診断群分類包括支払制度の問題点

著者: 永澤博幸1 岡田恭司2 千田秀一1 島田洋一1

所属機関: 1秋田大学大学院医学系研究科医学専攻整形外科学講座 2秋田大学保健学専攻理学療法学講座

ページ範囲:P.909 - P.912

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 目的と対象:良性骨腫瘍手術60例について,入院期間を上肢例と下肢例に分けて比較し,診断群分類包括支払制度(以下,DPC)における特定入院期間超過例の割合や傾向を明らかにすべく検討を行った.

 結果:上肢例の平均入院期間は10.2日,骨巨細胞腫を除く下肢例は18.5日,下肢骨巨細胞腫例は61.2日であり,特定入院期間超過例は上肢例で21.4%,骨巨細胞腫を除く下肢例で38.2%,下肢骨巨細胞腫例で100%であった.

 まとめ:DPCにおいて良性骨腫瘍が含まれる診断群分類は,腫瘍の発生部位に関わらず一定の特定入院期間を設定しているが,腫瘍の発生部位に応じた特定入院期間の設定が望まれる.

参考文献

1) 伏見清秀:急性期入院医療の包括支払い制度の仕組みとその適用.フィナンシャル・レビュー80:33-73,2006
2) 橋本英樹:DPC誕生の経緯.循環器専門医11:359-362,2003
3) 平成19年度第1回中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会資料D-1別冊(2):739-740,2007
4) 医学通信社(編):DPC点数早見表2008年4月版,2008
5) 石田 剛,今村哲夫:骨・軟部腫瘍における境界病変.癌の臨床44:561-567,1998
6) 小山信彌:大学病院経営におけるDPCの課題と展望.医学のあゆみ226:1157-1164,2008
7) 矢島鉄也:DPCの運用と導入の目的.Cardiovascular Med-Surg 5:411-417,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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