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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科46巻10号

2011年10月発行

文献概要

臨床経験

腰部脊柱管狭窄症に対する棘突起縦割式後方除圧術の治療成績

著者: 金村在哲1 鷲見正敏1 松崎時夫1 笠原孝一1 高畑正人1 矢野智則1 金山修一1

所属機関: 1神戸労災病院整形外科

ページ範囲:P.963 - P.969

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 棘突起縦割進入により後方除圧術を施行した腰部脊柱管狭窄症52例の治療成績を調査した.本術式では開窓術を第一選択とした除圧の後,縦割された棘突起と基部を締結するため,傍脊柱筋に対し愛護的で遺残性腰痛も軽く,術後成績も良好であった.しかし,変性側弯や多椎間除圧例,椎弓切除術施行例の成績は軽度劣っていた.ただし,変性すべり症では術後にすべりが増大して再狭窄する可能性があり,除圧を椎弓切除術とする必要がある.

参考文献

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2) Matsunaga S, Sakou T, Morizono Y, et al:Natural history of degenerative spondylolisthesis. Pathogenesis and natural course of slippage. Spine 15:1204-1210, 1990
3) 中谷徹也,鷲見正敏,金山修一・他:腰椎後方進入除圧術における傍脊柱筋の損傷―棘突起から剝離することの意味.脊椎・脊髄神経手術手技10:37-41,2008
4) 西澤 隆,千葉一裕,中村雅也・他:腰椎変性すべり症に対する後方除圧術の中長期成績と術後不安定性の検討―椎弓切除術と開窓術の比較.臨整外38:493-499,2003
5) 小倉 卓,長谷 斉,池田 巧・他:棘突起正中縦割進入法による腰椎椎弓切除術.脊椎・脊髄神経手術手技6:124-127,2004
6) 下村隆敏,鈴木哲平,土井田稔・他:多椎間腰部脊柱管狭窄症に対する腰背筋温存非固定除圧術の経験.中部整災誌47:33,2004
7) 渡辺航太,細谷俊彦,白石 建:腰部脊柱管狭窄症に対し後方軟部組織を温存する術式―棘突起縦割式椎弓切除術.臨整外38:1401-1406,2003
8) Weiner BK, Fraster RD, Peterson M:Spinous process osteotomies to facilitate lumbar decompressive surgery. Spine 24:62-66, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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