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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科46巻11号

2011年11月発行

文献概要

論述

骨粗鬆症性椎体偽関節に対する広範囲後方固定併用手術の成績―前方支柱骨移植とハイドロキシアパタイトブロックを用いた椎体形成術の比較

著者: 大橋正幸1 佐藤慎二1 和泉智博2 勝見敬一3

所属機関: 1鶴岡市立荘内病院整形外科 2新潟大学医歯学総合病院整形外科 3新潟中央病院整形外科脊椎・脊髄外科センター

ページ範囲:P.997 - P.1001

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 背景:骨粗鬆症性椎体偽関節の手術においては前方支持機構再建が重要であるが,報告により術式は様々であり,これらを単純には比較できない.

 対象と方法:4~6椎間の後方固定術を併用した27例を対象とし,前方支柱骨移植術を施行した12例と,ハイドロキシアパタイトブロックを用いた椎体形成術を施行した15例を比較した.

 結果:手術時間や出血量といった手術侵襲は前者で有意に大きく,矯正損失や臨床成績には有意差を認めなかった.

 まとめ:広範囲後方固定併用時の前方支持機構の再建方法は椎体形成術で十分と考えられた.

参考文献

1) 星野雅洋,大森圭太:骨粗鬆症性椎体骨折後遅発性障害に対する手術的治療―後方インストゥルメントを併用したハイドロキシアパタイトブロックによるkyphoplasty.別冊整形外科52:110-116,2007
2) 伊東 学,種市 洋,金田清志:骨粗鬆症による椎体骨折後進行性椎体圧潰―遅発性神経障害を含む.New Mook整形外科No.4,金原出版,東京,pp101-113,1998
3) 伊東 学,金田清志:骨粗鬆症性椎体圧潰に対する前方脊柱再建術.MB Orthop 18:45-49,2005
4) Kaneda K, Asano S, Hashimoto T, et al:The treatment of osteoporotic-posttraumatic vertebral collapse using Kaneda device and a bioactive ceramic vertebral prosthesis. Spine 17:S295-S303, 1992
5) 南里泰弘,林 博志,寺崎 禎・他:骨補塡材料を用いた骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折手術(内視鏡下椎体形成術)の現状と課題.脊椎脊髄23:45-52,2010
6) 武政龍一,谷 俊一,喜安克仁・他:神経麻痺と局所後弯を呈する骨粗鬆症椎体圧潰に対するリン酸カルシウムセメント椎体形成術を併用したposterior short fusion.脊椎脊髄22:617-623,2009
7) Uchida K, Kobayashi S, Nakajima H, et al:Anterior expandable strut cage replacement for osteoporotic thoracolumbar vertebral collapse. J Neurosurg Spine 4:454-462, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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