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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科46巻11号

2011年11月発行

文献概要

症例報告

シネMRIが術前診断に有用であった梨状筋症候群の2例

著者: 稲田大悟1 小谷俊明1 南昌平1 永原健1 根本哲治1 赤澤努1 古志貴和1

所属機関: 1聖隷佐倉市民病院整形外科

ページ範囲:P.1071 - P.1076

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 梨状筋症候群に対し術前診断にシネMRIを撮像した2例を経験したので報告する.シネMRIとは同一断面の画像を動画で経時的変化を観察する手法であり,梨状筋症候群に対する初めての動的画像診断法である.撮像シーケンスはfast imaging employing steady state acquisition(2D FIESTA)法を用い,股関節を外旋位から内旋位に動かしながら高速撮像し,最大内旋位で梨状筋による坐骨神経の圧迫を認めた.本法は梨状筋による坐骨神経に対する動的な圧迫を示し術前診断に有用であった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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