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雑誌目次

雑誌文献

臨床整形外科46巻12号

2011年12月発行

雑誌目次

視座

運動器と疫学研究

著者: 吉村典子

ページ範囲:P.1089 - P.1089

 早いもので疫学の世界に飛び込んでからもう20年である.大学を卒業後,田舎の総合病院で内科医としてトレーニングを詰んでいた頃は,まさか自分が予防医学の世界に身を投じるとは思いもしなかった.臨床医学は日々変化に富み新しい発見に満ちており,技術の習得も――なにしろゼロからのスタートだから――上達しているのが実感でき,充実感に満ちた日々を送っていたからである.臨床を5年間経験した後,疫学の門を叩いたときは,いささか後ろ髪を引かれる気持ちもあった.しかしあにはからんや,こちらの世界も日々変化に富み,新しい発見に満ちていたのである.疫学は興味の尽きるところがなく,毎日が充実感に満ちている.医学というサイエンスの奥の深さに驚くとともに,好きな研究を生業とできる幸福に感謝の日々である.

 私の疫学研究のテーマは一貫して骨関節疾患である.骨関節疾患は疫学研究の遂行に比較的困難を伴う疾患のひとつであるといえる.なぜなら骨関節疾患のほとんどは発生しても無症状であることが多く,疾病の発生日時を把握することができないため,疾患予防のための重要な疫学指標である発生率を把握することが困難になるのである.このような特徴を持つ疾患を研究目的とする場合は,住民コホート研究が必要となる.一般の方々が参加するコホートを追跡することにより,目的とする疾病につながる変化を把握でき,発生率が推定可能となる.多くの方々のご協力を得て,私たちは2005年から大規模住民コホート研究Research on Osteoarthritis/osteoporosis Against Disability(ROAD)を開始した.初回調査の3,040人の参加者の方々に,生活習慣調査,運動機能調査,医師の診察,栄養調査,膝や腰椎のX線検査などを実施することができた.これらの解析から,変形性膝関節症,変形性腰椎症,骨粗鬆症などの有病率や関連要因についてのエビデンスを発信することができた.2008年から開始した3年後の追跡調査では,初回調査の82%もの方々の参加を得た.来年2012年からは7年目の追跡調査を実施する予定で,その準備に追われている.追跡調査から目的疾患の発生率と危険因子を明らかにすることができるだろう.これらはいずれ運動器疾患の予防,歩行障害の低減につながり,高齢者の要介護予防にも役立つ.

論述

心血管系併存症を有する脊椎手術における安全対策―周術期ヘパリン投与の安全性についての検討

著者: 澤上公彦 ,   石川誠一 ,   伊藤拓緯 ,   浦川貴朗 ,   瀬川博之 ,   伊藤雅之 ,   山下晴義 ,   依田拓也 ,   村岡治 ,   八幡美緒

ページ範囲:P.1091 - P.1096

 抗血栓療法中のハイリスク患者に対する周術期対応策としてヘパリン投与が推奨されているが,脊椎手術における本法の安全性は不明である.今回,2007年11月以降に,抗血栓療法中であった連続した脊椎手術症例116例を対象とした.ヘパリン投与を要した25例と非投与91例の2群に分け,出血関連,周術期合併症などを2群間で比較検討した.出血量,術後MRI血腫評価に差は認めなかった.ヘパリン特有の合併症として,1例に血小板減少と皮膚壊死を認めた.本法は凝固モニタリング下での短期投与であれば,脊椎ハイリスク患者に対して,実用的な管理法となり得る.

骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折の予後に寄与する因子の検討

著者: 永井多賀子 ,   松崎英剛 ,   徳橋泰明

ページ範囲:P.1097 - P.1100

 骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折は,ADL(activities of daily living:日常生活動作)を低下させる要因として知られている.今回,骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折の予後に影響する因子について検討した.ADLの改善に寄与した因子は,発症からリハビリテーション開始までの期間,改訂長谷川式簡易知能評価スケール(長谷川式スケール)であった.発症早期から,症状に合わせたリハビリテーションの介入を行うことにより,機能評価やある程度の予後予測が可能であることが示唆された.また,適切なタイミングでの治療法の選択や,早期退院,転院に向けた生活,介護などの支援プログラムの作成が可能であると考えた.

座談会

整形外科の専門医制度をめぐる諸問題

著者: 戸山芳昭 ,   池田康夫 ,   四宮謙一 ,   三浪明男

ページ範囲:P.1101 - P.1109

■わが国の専門医制度の変遷

戸山 現在,国民にわかりやすい専門医制度の構築が求められ,日本専門医制評価・認定機構が中心となって,横断的な,各診療科や学会の枠を超えた専門医制度の構築に向かって検討がなされています.

 そのなかで,整形外科が現在どのように活動し,どのような問題点があるのか,ざっくばらんにお話しいただきたいと思っています.

Lecture

腰椎椎間板ヘルニアの疼痛機序

著者: 関口美穂 ,   菊地臣一 ,   紺野愼一

ページ範囲:P.1111 - P.1120

 腰椎椎間板ヘルニアは,代表的な腰椎変性疾患の一つである.ヘルニア塊または椎間板の膨隆による機械的圧迫因子と,炎症性サイトカインなどの化学的因子が,椎間板ヘルニアの疼痛発現の病態として着目されている.本稿では,ラット腰椎椎間板ヘルニアモデルを用いて検討した椎間板ヘルニアの疼痛発現の病態について紹介する.

先達のART

変形性膝関節症に対する高位脛骨骨切り術後の関節軟骨の変化―変性部位での軟骨再生

著者: 腰野富久

ページ範囲:P.1121 - P.1130

 変形性膝関節症に対する高位脛骨骨切り術の適応は広く,最も基本的な手術方法である.これは内・外反変形および屈曲変形などを3次元的に矯正することによって膝関節内の変性・破壊部位に加わる過剰な荷重を軽減させ,その部分に関節軟骨の再生を促す最も生理的な手術方法である.今回,269症例について術後約2年の内固定抜釘時に関節内の観察を施行し,90%以上の症例で軟骨の再生を確認した.StageA(再生なし)は28膝,StageB(部分的再生)は154膝,StageC(完全再生)は87膝であった.

連載 成長期のスポーツ外傷・障害と落とし穴・13

手指

著者: 﨑濵智美 ,   帖佐悦男

ページ範囲:P.1131 - P.1133

診断のポイント

1) ラグビーの試合中の受傷

2) 受傷直後の環指DIP関節の腫脹・疼痛・皮下血腫(軽度のことが多い)

3) 環指PIP関節は屈曲可能だが,DIP関節の屈曲障害あり

4) 単純X線で骨傷なし,もしくは末節骨掌側の裂離骨片あり

 →本症例ではラグビーの試合後の環指DIP関節の屈曲障害があり,診断は比較的容易であるが,受傷直後の腫脹・疼痛・皮下血腫など症状が軽かったことや,明らかな受傷原因を本人が自覚していなかったことから,受診が遅れたと考えられる.スポーツ特異性と症状が比較的軽いことを念頭に置いて診断にあたる必要がある.

境界領域/知っておきたい

形成外科的縫合法

著者: 多久嶋亮彦

ページ範囲:P.1134 - P.1137

はじめに

 皮膚縫合の目的は,外傷や手術目的に切開された皮膚の一次治癒をできるだけ早期に獲得することにある.整形外科領域でインプラントなど人工物を使用する場合には,手術部位感染(surgical site infection,以下,SSIと略す)は手術そのものの成否に大きく関わる重大な合併症の一つであるが,創閉鎖における縫合法だけでなく,縫合に用いる材料の選択も,SSIを予防するうえで重要な要素となる.また,整容的に優れた結果が求められる昨今,手術創をできるだけ目立たないようにするためには,真皮縫合を中心とした縫合技術にも気を配る必要がある.

 形成外科的な縫合方法はこれらの条件を満たすものであり,あらゆる局面で活用することはできる.しかし,縫合それ自体が目的であることが多い形成外科とは違い,外科,婦人科,整形外科などにおいては,創閉鎖は手術全体における最終局面にしか過ぎず,縫合(特に真皮縫合)に要する手術時間の延長がSSIを惹起することを危惧するためか,知ってはいてもなかなか現場に取り入られないというのが現状と思われる.確かに,人工関節手術においてきれいな傷跡を目指して,時間をかけて真皮縫合を行えば,結果的にはSSIの可能性を増加させることになりかねない.しかし,形成外科的ではないにしろ,ある程度ラフな真皮縫合でも,創の一次治癒を促進し,結果的にはSSIを減少させることにつながると思われる.本稿ではまず,形成外科的縫合法を述べた後,それを元にした,膝,臀部,背部における主な整形外科手術部位での筆者の考える最適な皮膚縫合法に関して述べる.

最新基礎科学/知っておきたい

HIF2A(hypoxia inducible factor 2α)と変形性関節症

著者: 齋藤琢

ページ範囲:P.1138 - P.1142

■はじめに

 変形性関節症(osteoarthritis;OA)は運動器変性疾患の代表であるが,骨粗鬆症など他の運動器疾患と比して分子病態の解明は遅れている.東京大学医学部では,整形外科を中心にティッシュエンジニアリング部,22世紀医療センター,疾患生命工学センターが広く連携し,OAの病態解明から,診断ツール,予防法・治療法の開発を目指した戦略的統合研究ROAD(Research on Osteoarthritis Against Disability)スタディを立ち上げた.本スタディでは分子生物学的な病態研究や再生医療研究に加えて,ゲノムと環境因子情報を詳細に網羅したデータベースの構築と解析,客観的で定量的な診断法と評価基準の確立など,幅広い分野での研究を展開している.

 本稿では,OAの分子病態について転写因子hypoxia inducible factor 2α(HIF2A)を中心に解説する.

整形外科/知ってるつもり

ICD改訂と日本整形外科学会が果たす役割

著者: 加藤真介

ページ範囲:P.1144 - P.1147

 ICDとはInternational Statistical Classification of Diseases and Related Health Problemsの略で,World Health Organization(WHO:世界保健機関)が作成した疾病および関連保健問題の国際統計分類である(通称は国際疾病分類).ICDは,WHOが制定している健康に関する様々な国際分類(The WHO Family of International Classifications:WHO-FIC)のなかで,International Classification of Functioning, Disability and Health(ICF),International Classification of Health Interventions(ICHI)とともに,その中心となっている(図1)1)

 ICDは1900年に国際死因分類として作成され,第6版(1948年)から疾病分類が含まれることとなり,現在の形で利用されるようになった2).ICD-10は1990年に決議された後,毎年改訂を繰り返し,現在出版されている最新版は2008年版である.ICD-10は本邦で使用されている診断名コードの基盤であり,WHO加盟各国で使用されている.従来日本の整形外科医にとってICDは日常診療とは関係ないと考えられてきたが,DPCが導入されて身近に接することとなってきた.

臨床経験

腰部脊柱管狭窄症に伴う腰痛に対する正中進入内視鏡下除圧術の成績

著者: 野々村卓 ,   三上靖夫 ,   長江将輝 ,   森弦 ,   原田智久 ,   池田巧 ,   長谷斉 ,   久保俊一

ページ範囲:P.1149 - P.1154

 腰部脊柱管狭窄症に対し正中進入内視鏡下除圧術を施行し,3年以上経過観察した62例の腰痛に関する臨床成績を検討した.本法は術直後でも創部痛が強くなく,部位も限局しているため,術前後の腰痛の変化を創部痛と区別して評価できる.術後早期の腰痛visual analogue scale(VAS)は下肢痛VASと同様に経過し,術前平均54mmが術翌日に32mmに軽減し,1週間後には13mmに軽快していた.日本整形外科学会腰痛疾患治療成績判定基準の腰痛点数は,術前1.8点が最終経過観察時に2.4点に改善していた.本研究の結果から,本症に伴う腰痛の病態の一つとして神経の圧迫が示唆された.

頚椎インストゥルメンテーション手術における3次元CT血管造影法を用いた椎骨動脈-後交通動脈の術前評価

著者: 佐野敦樹 ,   平野徹 ,   渡邊慶 ,   和泉智博 ,   遠藤直人 ,   伊藤拓緯

ページ範囲:P.1155 - P.1159

 3次元CT血管造影を用いて,頚椎後方インストゥルメンテーション術前に45例の椎骨動脈(VA)走行および後交通動脈(PCOM)開存状態の評価を行った.18%の症例でVA径に1.5mm以上の左右差を認め,骨内外でのVA走行異常は18%で認められた.PCOMは42%の症例で両側ともに開存しておらず,そのような症例にVAの左右差を認めた場合(約7%),対側のVA損傷には特に注意を要する.

脛骨遠位端骨折に対する経皮的スクリュー固定による低侵襲手術

著者: 渡邊孝治 ,   安竹秀俊 ,   松原秀憲 ,   野村一世 ,   土屋弘行

ページ範囲:P.1161 - P.1161

 脛骨遠位端骨折の中でも,脛骨の短縮を認めず,骨折線が単純で圧壊を認めない症例では,受傷早期は血腫形成も小さく,小切開で整復し,経皮的スクリュー固定のみで治療が可能である.この適応を満たす5例の脛骨遠位端骨折に経皮的スクリュー固定を行った.平均年齢は29歳,全例閉鎖骨折,AO/分類でB1が2例とC1が3例,受傷から執刀までは平均5.6時間であった.CTを参考にスクリュー挿入レベルと角度を決め,小切開から整復鉗子を滑り込ませX線透視下に整復し,経皮的スクリュー固定を行った.JFFSスコア平均97点と良好な臨床成績であった.

症例報告

外傷性母指伸筋腱脱臼の1例

著者: 山口将則 ,   阪田武志

ページ範囲:P.1165 - P.1167

 患者は18歳の男性で,2年前バスケットボールプレー中に,ボールが右母指に当たり受傷した.その後,右母指疼痛が出現し,特に書字困難を主訴に当院初診となった.MP関節の自動屈曲時に,長母指伸筋腱が尺側に脱臼し,疼痛が生じていた.単純X線像では異常所見を認めなかった.外傷後長母指伸筋腱尺側脱臼と診断し,手術を施行した.術後9カ月の最終観察時に疼痛,脱臼を認めず,書字も可能であった.本損傷は比較的稀な外傷であるが,良好な機能的予後を獲得するためには,手術的治療が必要となることもある.

反対側にのみ下肢症状を呈した腰椎椎間板ヘルニアの2例

著者: 古高慎司 ,   萩山吉孝 ,   河田典久 ,   宮本礼人 ,   加藤智弘 ,   川西啓生

ページ範囲:P.1169 - P.1169

 症例1は50歳の男性で,主訴は右大腿前面痛と右下肢筋力低下であったが,MRIでは左L1/2椎間板ヘルニアを認めた.術中所見では,ヘルニアによる硬膜管の右後方への圧排と右L2神経根の周辺組織との癒着を認めた.術後,症状は軽快した.

 症例2は55歳の男性で,主訴は左大腿前面疼痛であったが,MRIでは右L2/3椎間板ヘルニアを認めた.保存的治療で症状は軽快した.

 本症例では症状側の神経根に癒着を認めたことから,神経根にfriction neuritisが存在したと考えられた.このことから本病態は,神経根のfriction neuritisにより易刺激性が高まり,反対側からの軽度な圧迫でも症状が出現したと考えられた.

踵骨骨折術後骨髄炎に対する鏡視下手術の1例

著者: 森下雅之 ,   三谷誠 ,   森裕之 ,   藤林功 ,   尾崎昭洋 ,   鍋島祐次

ページ範囲:P.1175 - P.1178

 症例は75歳の男性で,転倒により左踵骨骨折を受傷して経皮ピンニングを施行し,術後15日目に踵骨MRSA骨髄炎,距骨下関節化膿性関節炎を発症した.関節鏡視下に距骨下関節内および踵骨骨髄内のデブリドマンを施行し,術後1年で感染の再発は認めていない.一般に骨・関節に達するsurgical site infection(以下SSI)においては徹底的なデブリドマンにより骨欠損が広汎となり,骨組織の脆弱化が危惧される.しかし自験例のように関節鏡を骨髄内視鏡として使用することで,骨髄内病巣の評価と処置を最小限の侵襲で行うことが可能であり,今後選択肢の一つとして検討に値する.

書評

『図解 腰痛学級 第5版』 フリーアクセス

著者: 菊地臣一

ページ範囲:P.1179 - P.1179

 疾患概念の劇的な変化という観点からすれば,「腰痛」は代表的な一つに挙げられるであろう.と同時に,医療の評価基準も,近年,革命的といえるほど変わってしまった.

 捉え方の変化の代表的な点として,まず,急性腰痛の単なる遷延化が慢性腰痛ではないということが明らかになった.そして,関与因子として心理・社会的因子が,われわれが従来認識していた以上に早期から深く関与していることもわかってきた.次に,非特異的腰痛はできるだけ医療の対象化にしないことの重要性への認識,すなわち自己管理の推奨である.最後に,患者自身が治療の選択,実施の遂行に積極的に参加することが治療成績や満足度を考えるうえでも大切である点がわかってきたことである.

INFORMATION

第3回国際頚椎学会アジア太平洋部門 フリーアクセス

ページ範囲:P.1109 - P.1109

会 期:2012年4月21日(土)・22日(日)

会 場:JR博多シティ(〒812-0012 福岡県福岡市博多区博多駅中央街1-1)

TEL:092-431-8484

第6回椎体・骨髄減圧術研究会 フリーアクセス

ページ範囲:P.1120 - P.1120

会期:2012年1月28日(土)13:30~17:30

会場:杉並区医師会館(東京都杉並区阿佐谷南3-48-8)

Tel.03(3392)4114(代表)

第118回中部日本整形外科災害外科学会・学術集会 フリーアクセス

ページ範囲:P.1130 - P.1130

テーマ:未来整形外科への布石

会期:2012年4月6日(金)~7日(土)

会長:吉川 秀樹[大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(整形外科)]

会場:大阪国際会議場

第52回乳児股関節エコーセミナー フリーアクセス

ページ範囲:P.1137 - P.1137

期 日:2012年2月27日(月),28日(火)

主 催:日本整形外科超音波研究会,教育研修委員会

会 場:新潟県はまぐみ小児療育センター(〒951-8121 新潟市中央区水道町1-5932)

第22回関東小児整形外科研究会 フリーアクセス

ページ範囲:P.1147 - P.1147

会 期:2012年(平成24年)2月4日(土) 10:00~17:00

(午前:症例検討 午後:一般演題,主題,教育研修講演の予定)

会 長:品田良之(松戸市立病院リハビリ科・整形外科)

会 場:大正製薬株式会社本社1号館9階ホール

東京都豊島区高田3-24-1

第4回THA再置換セミナー フリーアクセス

ページ範囲:P.1159 - P.1159

日 時:2012年3月1日(木)・2日(金)

場 所:関西医科大学附属枚方病院(大阪府枚方市新町2丁目3番1号)

TEL:072-804-0101(代表)

第15回超音波骨折治療研究会 フリーアクセス

ページ範囲:P.1167 - P.1167

会期:2012(平成24)年1月21日(土) 13時~18時(予定)

会場:東京ステーションコンファレンス サピアタワー6階 601号室

(東京駅八重洲北口直結) 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目7-12

TEL:03-6888-8080

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欧文目次 フリーアクセス

ページ範囲:P. - P.

次号予告 フリーアクセス

ページ範囲:P.1181 - P.1181

投稿規定 フリーアクセス

ページ範囲:P.1182 - P.1182

文献の書き方 フリーアクセス

ページ範囲:P.1183 - P.1183

あとがき フリーアクセス

著者: 高岸憲二

ページ範囲:P.1184 - P.1184

 前橋市で開催しました第26回日本整形外科学会基礎学術集会を無事に終え,ほっとしているところです.東日本大震災および福島第一原発施設の事故後,前橋市においても東日本の地方都市と同様にその後の自粛ムードおよび計画停電,両毛線ならびに上越線の運休,風評被害も含めて経済に大きな打撃を受けました.また,学会前には台風12号および15号によって日本各地に甚大なる被害をもたらされました.そのような状況下で基礎学術集会を開催でき,1,500名を越す参加者がありましたことは,皆様のおかげと感謝しております.

 整形外科が治療を行っている運動器疾患は,特に高齢者のQOLに大きく影響を及ぼしていますが,残念ながらその実態はよくわかっていません.視座で「運動器と疫学研究」を執筆されている吉村典子先生は,ROAD studyを通して,高齢者の変形性膝関節症や骨粗鬆症における有病率や関連因子について精力的にエビデンスを発信されています.先生は「疫学は興味の尽きるところがない学問で,毎日が充実感に満ちている.医学というサイエンスの奥の深さに驚くとともに,好きな研究を生業とできる感謝の日々である.」と書かれています.素晴らしいことだと思います.吉村先生,これからも私達整形外科医にいろいろ教えてください.特に高齢者の要介護予防につながると良いですね.群馬の片隅で楽しみにしています.

基本情報

臨床整形外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1286

印刷版ISSN 0557-0433

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