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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科46巻12号

2011年12月発行

文献概要

連載 成長期のスポーツ外傷・障害と落とし穴・13

手指

著者: 﨑濵智美1 帖佐悦男1

所属機関: 1宮崎大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1131 - P.1133

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診断のポイント

1) ラグビーの試合中の受傷

2) 受傷直後の環指DIP関節の腫脹・疼痛・皮下血腫(軽度のことが多い)

3) 環指PIP関節は屈曲可能だが,DIP関節の屈曲障害あり

4) 単純X線で骨傷なし,もしくは末節骨掌側の裂離骨片あり

 →本症例ではラグビーの試合後の環指DIP関節の屈曲障害があり,診断は比較的容易であるが,受傷直後の腫脹・疼痛・皮下血腫など症状が軽かったことや,明らかな受傷原因を本人が自覚していなかったことから,受診が遅れたと考えられる.スポーツ特異性と症状が比較的軽いことを念頭に置いて診断にあたる必要がある.

参考文献

1) Al-Qattan MM:Type5 avulsion of the insertion of the flexor disitorum profundus tendon. J Hand Surg 〔Br〕 26:5427-5431, 2001
2) Buscemi MJ:Flexor digitorum profundus avulsions with associated disital phalanx fractures. Am J Sports Med 15:366-370, 1987
3) Leddy JP, Piscataway NJ, Packer JW, et al:Avulsion of the profundus tendon insertion in athletes. J Hand Surg 2:66-69, 1977
4) 美崎 晋,田中寿一,中野利彦・他:ラグビーにより生じた深指屈筋腱のavulsion(いわゆるジャージーフィンガー)の1例.臨床スポーツ医学6:355-357,1989
5) 中村厚彦,尾上英俊:環指深指屈筋腱皮下断裂の1例.整形外科と災害外科57:497-499,2008
6) Smith JH:Avulsion of profundus tendon with simultaneous intra-articular fracture of the distal phalanx:J Hand Surg 6:600-601, 1981

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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