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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科46巻3号

2011年03月発行

文献概要

症例報告

思春期側弯症腰椎カーブに足底挿板療法を用い,側弯の改善をみた1例

著者: 清水新悟1 神谷光広2 前田健博1 川本高基1

所属機関: 1医療法人三仁会春日井整形外科 2愛知医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.269 - P.273

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 骨盤傾斜および扁平足を伴っている思春期側弯症に対し,足底挿板療法による治療を経験したので報告する.足底挿板療法の即時効果として内側縦アーチの左右差が減少し,足底挿板装着前Cobb角が29°であったが,足底挿板装着4週間後に14°,6カ月後には10°に改善した.また骨盤傾斜をみるpelvic coronal reference line(PCRL)は足底挿板装着前が6°であったが,足底挿板4週間後に4°と改善し,6カ月後には3°に改善した.足部から腰部への運動連鎖を考慮して治療を行うことで側弯症の改善が得られる可能性が示唆された.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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