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著者: 内藤正俊
所属機関:
ページ範囲:P.390 - P.390
文献購入ページに移動さて,今月号の誌上シンポジウムは「運動器の慢性疼痛に対する薬物治療の新展開」です.整形外科を受診する患者の主訴はほとんどが痛みであり,慢性疼痛で来院される患者も少なくありません.慢性疼痛は長期間の身体活動の低下をもたらし,メタボリック症候群や精神的障害の原因にもなります.特徴は,患者の症状が多岐にわたっているため病態を正確に把握することや適切な治療方法を選択することが困難であることです.本シンポジウムでは,「疼痛治療の今日的意義」,「筋骨格系の痛み―その慢性化のメカニズム」,「慢性疼痛患者のとらえ方」,「慢性疼痛に対する新しい薬物」として疼痛の評価,治療法の考え方,オピオイド鎮痛薬の適正使用,また運動器外科医からみた慢性疼痛患者へのアプローチについて,それぞれの専門家がわかりやすく解説なさっています.日常診療で難渋する慢性疼痛についての包括的な知識を蓄えるのに絶好の機会です.他にも腰部脊柱管狭窄症の診断方法を扱った「論述」,痛みに関する「LECTURE」,ユニークなタイトルの「工学から見た整形外科」,興味ある臨床経験や症例報告など豊富な話題に溢れています.
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