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雑誌目次

雑誌文献

臨床整形外科46巻7号

2011年07月発行

雑誌目次

視座

医師育成論を考える

著者: 波呂浩孝

ページ範囲:P.589 - P.590

 関東地方も梅雨入りし,今春医学部に晴れて入学した新入生も大学に慣れてきたように思えます.彼ら彼女らが卒業する6年後には,是非とも山梨に残って地域医療や本学の発展のために若い力を注いでほしいと心から望みます.新臨床研修制度の影響で卒後母校の大学病院での研修を希望せず,大都市の病院で研修する若手医師が急増しました.その結果,派遣病院をやむなく限定して,地域整形外科医療を運営していかねばなりません.医学部としては,卒後も地域にとどまってもらうため,定員を増加し地域枠を設定して,出身県高校卒業生を対象とし卒後も母校にとどまることを前提とした選抜,あるいは他県出身でも母校にとどまることを条件に選抜する枠を作りました.しかし一方で,一般枠で入学してきた学生は,この選抜のために卒後母校を離れて大都市圏の病院で研修するという意識が返って高まったという批判も聞かれます.

 2011年が明け,日本医師会は医学部教育と医師養成案を提言しました.これによると,医学部1~4年次には一般ではなく医学教養として医師としての資質に沿う教養課程を実施し,1年次から積極的に臨床医学の履修を進め,介護や福祉との連携を含んだ演習,見学実習,ボランティア活動を取り入れる.4年修了時にはCBT(computer based testing:コンピュータを使用した知識試験),OSCE(objective structured clinical examination:客観的臨床能力試験),臨床実習資格試験(面接試験)を行って,すべて合格したものに臨床実習免許を授与する.5~6年次には学生が参加できる臨床実習とし,卒業試験や医師国家試験には臨床実習の成果を問う問題に絞りこんで試験の負担を軽減する.卒後は,原則出身大学の都道府県で研修を行い,地域で8年かけて新人医師を育成する.初期臨床研修制度では1年次にはプライマリケアの獲得,2年次には専門としたい診療科のプライマリケアを中心に研修する.初期研修修了者は一般臨床医として認定する,という案です.この案が実現すれば,医師が地域に根付いて医師偏在解消の糸口となり,若手医師が地域に根差し医療を担ってくれることを目論んでいます.ベテラン弁護士の先生と話をする機会があり,その中で職業の自由という権利が新人医師を地域にとどめさせることができない壁の一つではないかとお聞きしたことがあります.先生は職業の自由というのはその前に公益に反しない限りという前提があるとおっしゃられました.

論述

外傷性頚部症候群207症例における圧痛を有する横突起高位と症状との関係

著者: 小野勝彦

ページ範囲:P.591 - P.596

 交通事故により発生した外傷性頚部症候群207症例で,圧痛を有する頚椎横突起高位と症状の関係を検討した.頚椎横突起の圧痛は,症状の有無や重篤さと関係があると思われた.C2,C3横突起の圧痛は,Barrě-Lieou症候群症状の発生と関係する可能性を認めた.

手術手技/私のくふう

胸椎黄色靱帯骨化症に対する円筒型レトラクターを用いた顕微鏡下手術(TR法)の検討

著者: 菅尚義 ,   宮崎昌利 ,   吉田省二 ,   福田泰子 ,   三原茂

ページ範囲:P.597 - P.603

 胸椎の黄色靱帯骨化(以下,OYL)を主病変とする胸髄症に対して,胸椎の後方支持組織を温存するため,症例を選び円筒型レトラクター(以下,TR)を用いた顕微鏡下手術(TR法)を行った.症例は10例12椎間,1椎間あたりの平均手術時間は127分,出血量は14mlであった.11点満点での日本整形外科学会頚髄症治療成績判定基準による平均改善率は61.5%であった.TR法は肥厚型までは十分対応可能であり,限局性のOYLに対しては有効な低侵襲手術と考える.

装具

前腕回内・回外拘縮に対する弾性体を使用した動的スプリントの使用経験

著者: 佐藤光太朗 ,   古町克郎 ,   山部大輔 ,   菅原敦 ,   鈴木善明 ,   嶋村正

ページ範囲:P.605 - P.608

 前腕回内・回外制限の治療にはスプリントの使用が効果的である.われわれは弾性体の捻れを利用する動的装具を使用している.この装具は,矯正力をラチェットギアの操作で段階的に調節可能である.また,ラチェットギアの切り替えで回内と回外,両方の矯正が可能である.この操作は患者自身で行うことができる.本装具で治療した肘関節内骨折術後の3例を検討した.手術から装着までの期間は平均76.6日,装着期間は平均129.0日であった.回内は平均40.0°から平均73.3°で,回外は平均40°から平均83.3°と有意な改善を認めた.合併症の発生も認めず,本装具による回内・回外制限の治療成績は良好であった.

最新基礎科学/知っておきたい

関節の運動学解析法―ポイントクラスタ法

著者: 桐山善守 ,   名倉武雄

ページ範囲:P.610 - P.614

■はじめに

 ヒトを対象とするバイオメカニクス領域において,姿勢や関節運動の計測はできるだけ侵襲や拘束を少なくし,自然な状態でかつ精密に計測できることが望ましい.整形外科領域では,関節運動の計測は健常・異常な運動の評価,関節疾患の病態評価に利用される.一般的に,反射マーカと光学式カメラを用いた計測システムにおいて,反射マーカは解剖学的特徴点に貼付されることが多い.しかし身体表面に貼付した反射マーカは,動作時における皮膚や脂肪の変形,筋肉の膨隆によって静止時に貼付した位置にはなく,若干の微動が生じる.これはスキンモーションエラーと呼ばれ,ヒトの粗大な運動を対象とする場合には大きな問題とはならない.しかしながら,生体内の骨の運動や関節の詳細な動態を取得するには,このようなエラーは精密な計測に対する累積誤差として影響することになり,計測精度の低下を引き起こす.

 このような問題に対して,Andriacchiら1)は皮膚マーカによるスキンモーションエラーから生じる誤差を補正し,詳細な関節運動を取得できるポイントクラスタ法を提案した.Andriacchiらは主に膝関節を対象としていたが,その原理は必ずしも膝関節にのみ特化したものではなく,他の関節にも利用可能である.こうした応用には,ポイントクラスタ法の原理を正しく理解する必要があり,さらに実際の利用に関しては,その解析精度についても理解しておく必要がある.

 本稿では,ポイントクラスタ法の基本的原理について述べ,膝関節を例に示しながら,その特徴や誤差について説明する.

整形外科/知ってるつもり

サルコペニア

著者: 村木重之

ページ範囲:P.616 - P.619

■はじめに

 高齢による衰弱は,平成19年(2007年)度国民生活基礎調査において脳卒中,認知症に次いで要介護の原因の3位を占め,急速に超高齢化したわが国においてその予防は喫緊の課題であるが,その主たる原因として筋力および筋量の低下による脆弱化が挙げられている.筋力,筋量が低下すると,運動の量と質が低下し行動範囲が狭まり,より虚弱化が進行するとともに,様々なレベルでの日常生活動作能力(ADL)が低下し,容易に要支援・要介護の状態へと移行する.このように加齢に伴う筋力および筋量の低下がサルコペニアである.European Working Group on Sarcopenia in Older People(EWGSOP)では,サルコペニアを「運動機能不全,quality of life(QOL)低下,死亡のような有害事象のリスクを伴う進行性かつ全身的な骨格筋量および筋力の低下」と定義している1).さらに,筋肉は,変形性膝関節症や変形性腰椎症とも関連があり,その症状の程度とも関与しているといわれている.また,筋力の低下は高齢者のADL,QOLにも大きな影響を与えており7),筋力低下の予防対策は喫緊の課題である.

 本稿では,サルコペニアの定義について概説するとともに,筋力,筋量の経年的変化および筋力,筋量と運動器疾患との関連に関する研究の進展について,われわれの研究8)の知見を中心に概説する.

境界領域/知っておきたい

整形外科からみた『枕』

著者: 奥山隆保

ページ範囲:P.620 - P.624

はじめに

 働く女性が増えた1986年頃,当院の外来を受診する患者の中に,首の異常を訴える40代女性が目立つようになっていた.そこでX線を撮ると,頚椎の弯曲異常を認めることが多くあった.

 頚椎が変形すると,首筋の痛み,肩こり,手のしびれ,頭痛などの症状が起こってくる.これらの症状が就眠により軽減すればよいのだが,逆に起床時には悪化していることもあり,様々なケースを診ているうちに「枕が合わないのではないか」という観点に至った.身につける物に対し繊細な感覚を持つ女性にとって,1日の大半を占める就寝時間を共にする枕は大切なものではないかと気づき,首に負担のかからない枕を作ることはできないだろうかと,頚椎の弯曲異常のあるX線像を何例も参考にしながら,枕の開発に取り組むことにした.

連載 成長期のスポーツ外傷・障害と落とし穴・9

股関節痛

著者: 小島岳史 ,   帖佐悦男

ページ範囲:P.625 - P.627

診断のポイント

 本例の診断のポイントは,まずは問診(医療面接)による詳細な病歴や自覚症状の聴取である.特に,

・発症様式(急に痛みが出現したかどうか,どのような動作で起きたか),

・競技種目(サッカーではインステップキック時の発症が多い),

この患者はサッカー選手であるため

・利き足,

・ポジション,

・練習量,

について注意深く聴取する.筋タイトネス(柔軟性不良)を有する例が多いため,疼痛部位以外でタイトネスのチェックを行う.既往歴でOsgood病などの骨端症の有無も聴取する.骨端症は問診で診断が推定可能な疾患の1つである.他覚的検査として圧痛,大腿四頭筋の伸張テスト,股関節の可動域などをチェックする.

医者も知りたい【医者のはなし】・46

江戸中期の医師 後藤艮山(1659-1733)

著者: 木村專太郎

ページ範囲:P.628 - P.630

■はじめに

 後藤艮山のことは,一般にあまり知られていないが,江戸中期の重要な医者である.昔の医者は僧侶と同じく剃髪していたが,艮山は剃髪せずに,長髪のまま医者稼業を全うしている.また当時医学の主流であった陰陽理論や五行理論といった抽象的な理論に基づく後世派医学に対抗して,「傷寒論」や「金匱要略」などの臨床に基づく医療を重視する名古屋玄医と後藤艮山をはじめとするの「古方派」の医学が台頭してきた.そして艮山の弟子,香川修庵,吉益東洞と山脇東洋たちが,その考えを踏襲し,その後の江戸時代医学の中心を形成していった.

臨床経験

人工膝関節置換術後のコンポーネント設置,下肢アライメントの評価―術者間のばらつきの検討

著者: 川村大介 ,   鈴木孝治 ,   原則行 ,   三上将 ,   松野誠夫

ページ範囲:P.631 - P.636

 3人の異なる術者で行われた人工膝関節置換術(以下,TKA)のコンポーネント設置角と下肢アライメントを比較検討した.コンポーネント設置角と下肢アライメントは3人の術者によって行われた各群間で有意差はなかった.コンポーネント設置角の中で,脛骨コンポーネント設置精度が特に優れていた.下肢機能軸は84~88%の症例で膝中1/3を通過していた.同一施設からの発表で,異なる術者の症例を対象とする際には術者間での手技,結果が著しく異ならないことが必要条件である.

手根管開放術後における電気生理学的回復および臨床症状改善との関連について

著者: 金谷貴子 ,   藤岡宏幸 ,   黒坂昌弘 ,   鷲見正敏 ,   山崎京子

ページ範囲:P.637 - P.641

 手根管症候群(CTS)を電気生理学的重症度分類(stage 1~5)に基づいて分類し,手根管開放術(CTR)後1年における電気生理学的回復を検討するとともに,術前の臨床症状および術後の改善と各stageとの関係についても検討した.術前のしびれ,知覚鈍麻はstage 2~5の全例で認め,痛みはstage 3に多くみられる傾向があり,母指球筋萎縮はstage 5の全例にみられたが,術後1年で電気生理学的回復とともにほとんどが改善した.しかし電気生理学的な回復の正常化はstage5で有意に劣っていた.

症例報告

胸椎偽関節に対してインストゥルメンテーションを用いた後方固定術が奏功したSAPHO症候群の1例

著者: 中村智 ,   大西英次郎 ,   坂本啓 ,   村田壮平 ,   伊賀誠 ,   松下睦

ページ範囲:P.643 - P.646

 胸椎に進行性骨破壊を生じたSAPHO症候群の1例を経験した.症例は72歳の女性で第7-9胸椎の著明な骨破壊および後弯変形を認めた.前医で胸腔鏡補助下搔爬,腸骨移植による前方固定術を施行されたが偽関節となった.初回手術より1年8カ月後,後方固定術を行った.術後椎体偽関節部に良好な骨形成,骨癒合が得られた.SAPHO症候群は骨増殖(hyperostosis)を特徴とする疾患であり,安定性が得られれば良好な骨形成が期待される.SAPHO症候群に対してはインストゥルメンテーションによる固定術が望ましいと考えられた.

歯突起後方偽腫瘍に対し顕微鏡視下に経硬膜的に腫瘤を摘出した1例

著者: 杉田憲彦 ,   濱崎貴彦 ,   田中信弘 ,   倉都滋之 ,   安本正徳 ,   蜂須賀裕己 ,   仁井谷学 ,   伊村慶紀 ,   齋藤彰久 ,   倉岡和矢 ,   谷山清己 ,   杉田孝

ページ範囲:P.647 - P.651

 歯突起後方偽腫瘍により頚髄症を生じた1例を経験したので報告する.症例は74歳の男性で,主訴は歩行困難,両手巧緻運動障害であった.MRI上T1強調画像で等信号,T2強調画像で低信号を呈する腫瘤が歯突起後方で脊髄を圧迫していた.単純X線動態撮影で環軸関節に不安定性を認めなかったが,CT画像上,環椎後頭関節の左側に関節症性変化を認めた.環椎後弓切除後,顕微鏡下で経硬膜的に偽腫瘍を摘出した.術後1年の現在,偽腫瘍は縮小し症状は改善している.本症例では環椎後頭関節の関節症性変化を認め,歯突起後方偽腫瘍の発生要因の1つと考えられた.

Non contact bridging plateおよびDoll Miles wireを用いて治療した人工膝関節置換術後大腿骨骨折の2例

著者: 吉武明人 ,   渡邉裕介 ,   仲村将幸

ページ範囲:P.653 - P.657

 人工膝関節置換術(TKA)後大腿骨骨折の2例を経験した.これらを,ともに多軸方向のlocking compression plate system(non contact bridging for the distal femur:NCBDF)とDoll Miles wire(DMW)併用とし治療した結果,良好な固定性が得られ,約4カ月後に骨癒合し,もとの日常生活動作へ機能回復を果たすことができた.これら内固定材は,TKA後の大腿骨遠位部骨折,さらに骨幹部骨折合併例にも有用であると思われた.

粟粒結核の併存する脊椎カリエスの1例

著者: 川畑亜矢人 ,   濱崎将弘 ,   吉野興一郎 ,   松本伸也 ,   宮里朝史 ,   杉田健 ,   馬渡玲子 ,   冨田伸次郎 ,   重盛廉

ページ範囲:P.659 - P.662

 粟粒結核の併存した脊椎カリエスの報告は比較的少ない.今回,われわれはその1例を経験したので報告する.粟粒結核を併存しないPott麻痺を伴う胸椎レベルの脊椎カリエスの外科的治療は,前方固定術が選択されることが比較的多い.しかし,今回の症例には粟粒結核の併存による肺機能低下があった.手術侵襲によるさらなる肺機能低下を危惧し,初回に除圧術単独を行い,追加手術として後方固定術を実施し,症状改善を得た.

Mycobacterium xenopiによる感染性脊椎炎の1例

著者: 石井牧 ,   和田明人 ,   高橋寛 ,   飯田泰明 ,   横山雄一郎 ,   福士伸一郎 ,   原学 ,   勝呂徹

ページ範囲:P.663 - P.667

 非常に稀な非結核性抗酸菌脊椎炎の1例を経験した.症例:62歳 男性.皮膚筋炎でステロイド治療中であった.2008年4月から腰痛,右下肢痛により歩行困難となり入院した.単純X線像およびMRIでL3/4椎体終板の骨破壊像を認め,感染性脊椎炎を疑い経皮的髄核摘出術法により生検を行った.培養でMycobacterium xenopiが検出されethambutol,rifampin,isoniazid,clarithromicinの4剤による化学療法を行った.Mycobacterium xenopi感染症はわれわれの渉猟しえた限り本邦では20例で,自験例は初めての脊椎病変であった.

下顎骨縦割アプローチにより全摘した軸椎骨巨細胞腫の1例

著者: 内田勲 ,   松本守雄 ,   辻崇 ,   渡辺航太 ,   石井賢 ,   中村雅也 ,   千葉一裕 ,   戸山芳昭

ページ範囲:P.669 - P.673

 軸椎に発生した骨巨細胞腫(GCT)に対して,下顎骨縦割アプローチによる全摘術を行い,良好な結果を得たので報告する.症例は23歳の女性で,1年来の頚部痛を主訴に近医を受診し,X線,MRIで軸椎腫瘍を指摘され当科に入院となった.経口的生検術による病理組織検査でGCTと診断された.術前に腫瘍塞栓術を施行し,後方から腫瘍摘出術と固定術を施行した.2期的に下顎骨縦割アプローチにより腫瘍摘出術と自家骨移植を行った.術後に移植骨が前方へ脱転を来したため,移植骨を除去し後方に骨移植を追加した.強固な骨癒合が得られ,術後2年の段階で腫瘍の再発を認めていない.

両側発生の腰椎椎間関節囊腫に対し内視鏡下片側進入両側摘出術を行った1例

著者: 金川建彦 ,   中川幸洋 ,   木下裕文 ,   平野三好 ,   大宝英矢 ,   吉田宗人

ページ範囲:P.675 - P.679

 今回われわれは,両側発生の腰椎椎間節囊腫に対し内視鏡下に片側進入により両側の摘出術を行ったので報告する.症例は67歳の男性で,腰痛と右下肢痛を主訴に来院し,保存的加療に治療抵抗性を示したため,脊椎内視鏡による手術加療を行った.結果,症状は著明に改善し術後5日で独歩退院となった.今回は脊椎内視鏡を用いた片側進入による両側徐圧のテクニックを駆使して両側の椎間関節囊腫の摘出を行ったが,本法を用いることで低襲侵に椎間関節囊腫の摘出が可能であった.

INFORMATION

第20回MX人工股関節研究会 フリーアクセス

ページ範囲:P.619 - P.619

会期:2011年(平成23年)7月23日(土) 13:00~18:00

会場:グランドプリンスホテル新高輪(天平)

〒108-8612 東京都港区高輪3-13-1 TEL:03-3442-1111

第22回安比夏季セミナー(日整会専門医・教育研修会)
フリーアクセス

ページ範囲:P.641 - P.641

期日:2011年(平成23年)8月27・28日(土:午後3時より,日:午前9時より)

場所:ホテル安比グランド(岩手県八幡平市安比高原 TEL:0195-73-5011)

第35回整形外科エコーセミナー(入門コース) フリーアクセス

ページ範囲:P.651 - P.651

期日:2011年(平成23年)9月25日(日) 午前9時~午後5時頃

主催:日本整形外科超音波研究会,教育研修委員会

会場:エーザイ株式会社(〒530-0005 大阪市北区中之島3-3-3 中之島三井ビルディング10階)

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欧文目次 フリーアクセス

ページ範囲:P. - P.

次号予告 フリーアクセス

ページ範囲:P.681 - P.681

投稿規定 フリーアクセス

ページ範囲:P.682 - P.682

文献の書き方 フリーアクセス

ページ範囲:P.683 - P.683

あとがき フリーアクセス

著者: 黒坂昌弘

ページ範囲:P.684 - P.684

 3月11日に発生した東日本大震災から3カ月が経過し,改めて多くの人たちは自然災害の恐ろしさを,身にしみて感じさせられたと思います.震災に加えて,原子力発電の問題点も浮き彫りにされ,被災された地域の方々には,心よりお見舞いを申し上げるとともに,1日も早い復興を切にお祈りしたいものです.ニュースで報道された,津波や原子力発電所の映像などはこの世のものとは思えず,ハリウッドで撮影された映画の一部ではないかと思わせるほど衝撃的なものでした.それにも関らず,時間とともに黙々と被災地が復興に向かう様を見ると,日本という国の持つ素晴らしい秩序と粘り強さを実感させられます.

 思い起こすと,私の住んでいる神戸市も,1995年に阪神淡路大震災を経験しました.2カ月の間,水とガスが止まり,とんでもない状態になりましたが,それでも,だんだんと復興する町を見て,人間の力は計り知れないものがあると感心したのを昨日のことのように思い出します.地球の歴史をみると,地殻変動が起こることは必然的であり,今後も大きな震災や自然災害が起こるのは防ぎようもないのかも知れません.科学の力で災害を予想し未然に防ぐことのできる未来の安全で安心な社会が来ることを心から期待したいものです.

基本情報

臨床整形外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1286

印刷版ISSN 0557-0433

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