icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科46巻7号

2011年07月発行

文献概要

手術手技/私のくふう

胸椎黄色靱帯骨化症に対する円筒型レトラクターを用いた顕微鏡下手術(TR法)の検討

著者: 菅尚義1 宮崎昌利1 吉田省二1 福田泰子1 三原茂1

所属機関: 1医療法人菅整形外科病院

ページ範囲:P.597 - P.603

文献購入ページに移動
 胸椎の黄色靱帯骨化(以下,OYL)を主病変とする胸髄症に対して,胸椎の後方支持組織を温存するため,症例を選び円筒型レトラクター(以下,TR)を用いた顕微鏡下手術(TR法)を行った.症例は10例12椎間,1椎間あたりの平均手術時間は127分,出血量は14mlであった.11点満点での日本整形外科学会頚髄症治療成績判定基準による平均改善率は61.5%であった.TR法は肥厚型までは十分対応可能であり,限局性のOYLに対しては有効な低侵襲手術と考える.

参考文献

1) 福田泰子,菅 尚義,宮崎昌利・他:脊椎分離症における根症状の治療 円筒型レトラクターを使った顕微鏡下手術(TRM法)について.整形外科と災害外科58:346-350,2009
2) 福田泰子,菅 尚義,宮崎昌利・他:圧迫骨折に伴う遅発性脊髄麻痺に対する低侵襲手術の経験.整形外科と災害外科59:644-648,2010
3) 桐田良人,宮崎和躬,林 達雄・他:頸椎後縦靱帯骨化症の臨床と治療成績.臨整外10:1077-1085,1975
4) 西浦 巌,小山素麿:胸椎黄色靱帯骨化症に対する“key-hole”foraminotomyの有用性について.脊椎脊髄3:483-489,1990
5) 佐藤哲朗,国分正一,石井祐信:胸椎部黄色靱帯骨化の形態と手術法の選択.臨整外31:541-545,1996
6) 佐藤哲朗,田中晴久,相沢俊峰・他:胸椎部黄色靱帯骨化症の手術法と合併症.脊椎脊髄11:505-510,1998
7) 菅 尚義,宮崎昌利,吉田省二・他:顕微下脊椎手術のための円筒型レトラクターの作製.臨整外44:183-191,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら