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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科46巻7号

2011年07月発行

文献概要

連載 医者も知りたい【医者のはなし】・46

江戸中期の医師 後藤艮山(1659-1733)

著者: 木村專太郎1

所属機関: 1木村専太郎クリニック

ページ範囲:P.628 - P.630

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■はじめに

 後藤艮山のことは,一般にあまり知られていないが,江戸中期の重要な医者である.昔の医者は僧侶と同じく剃髪していたが,艮山は剃髪せずに,長髪のまま医者稼業を全うしている.また当時医学の主流であった陰陽理論や五行理論といった抽象的な理論に基づく後世派医学に対抗して,「傷寒論」や「金匱要略」などの臨床に基づく医療を重視する名古屋玄医と後藤艮山をはじめとするの「古方派」の医学が台頭してきた.そして艮山の弟子,香川修庵,吉益東洞と山脇東洋たちが,その考えを踏襲し,その後の江戸時代医学の中心を形成していった.

参考文献

1) 杉立義一:京の医史蹟探訪.思文閣出版,1984
2) 松田忠徳:江戸の温泉学.新潮選書,2007
3) 橘 輝政:日本医家先人伝.医事薬業新報社,1969
4) 藤浪剛一:醫家先哲肖像集.刀江書店,1936
5) 上田正昭・他:日本人名大辞典.講談社,2001
6) 高山宏世:傷寒論を読もう.東洋学術出版社,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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