icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

臨床整形外科46巻9号

2011年09月発行

雑誌目次

視座

整形外科と疫学

著者: 西脇祐司

ページ範囲:P.787 - P.787

 臨床医の日常は決断の連続である.この患者に今この投薬をすべきか否か,あるいは手術をすべきか,手術をするならA法が良いかそれともB法か,等々.そこでは,なんといっても自身の経験,そして先輩,同僚医師らの経験に基づくアドバイスが重要な羅針盤である.また,過去の知見が自分の症例に役立つかどうかの吟味もいまや大切なステップと認識されている.しかし,過去のエビデンスは常に不十分であり,臨床医の疑問に対する完璧な返答を与えない.一体この患者の予後はどうなるのだろう,本当にこの手術法に効果があるのだろうか,というように臨床医の悩みは尽きない.別の見方をすれば,日々の臨床の中に新たなリサーチテーマがごろごろしているともいえる.したがって,この山積する課題を解決したいと願う臨床医は非常に多い.

 一方で,自分の整形外科臨床医時代を振り返ってみてもそうなのだが,その課題解決の,つまりは仮説の証明の仕方がよくわからないとお困りの臨床医が多いのも事実である.何をアウトカムにしたらよいか,どのように比較すべきか,何人くらい集めればよいのか?そこで疫学者の登場である.疫学というと,何千人規模の大規模研究ばかりを想定しがちだが,人を対象とする研究が疫学である以上,1例報告も立派な疫学研究である.つまり何のことはない,臨床医学の現場で実施される,動物や細胞実験以外の研究はみな疫学研究である.そこではもちろん統計学の知識を使うものの,もっと広く原因と結果の関係を推論するための方法論とお考えいただければよいかと思う.

誌上シンポジウム 生物学的製剤が与えた関節リウマチの病態・治療の変化

緒言 フリーアクセス

著者: 木村友厚

ページ範囲:P.788 - P.788

 関節リウマチ(RA)に対して確実な治療効果が期待できる生物学的製剤の登場は,RA治療を劇的に変貌させた.近代のRA治療が1897年のアセチルサリチル酸の合成から始まったとすれば,ここまで1世紀もの期間を要したわけである.疼痛改善を願った非ステイロイド抗炎症薬による治療,抗炎症を願うステロイドによる治療,そして免疫異常の改善を期待した種々の抗リウマチ薬による治療,といったまさに隔靴搔痒の対症療法に始終せざるを得ない長い時を経て,ようやくここに至ったわけである.

 第一選択薬となったメトトレキサートによる免疫制御,そして特定の標的分子を制御する生物学的製剤が,RA治療にもたらしたものは計り知れない.この新時代のRA治療により,関節破壊の進行阻止や身体機能の改善・維持,さらには生命予後の改善も可能になったことは,既によく知られたとおりである.大幅な治療の進歩は,RAにおいて回復困難な機能障害を生じさせないためには,早期の診断と確実な治療介入が必要であることも示してきた.治療の進歩は,明確な治療目標がなく治療評価も十分ではなかったRA診療にも変革をもたらした.高い目標を設定しての治療とTight Controlの必要性,さらには達成された治療目標を維持することが重要なことも,明確になってきている.

関節リウマチ治療の変革―Treat to TargetとTight Controlの意味

著者: 石黒直樹

ページ範囲:P.789 - P.792

 確実な治療効果が期待できる薬剤の登場は,治療目標の設定を可能とした.現在,関節リウマチ(RA)治療に対しては従来と違うアプローチを必要としている.炎症性骨関節破壊疾患であるRAに対する治療の要点は,関節破壊進行を止めることはできても,回復させることには至らないという事実である.早期の治療介入が優れた治療結果に結びつくことはつとに知られたことである.これに加え治療経過を考えるうえでのtight controlという概念を組み合わせると治療効果が高まることが明らかにされた.これらを基に作成された「Treat to Target(T2T)」(目標に向けた治療)は,治療目標ばかりではなく,tight controlの必要性とそれを実行する術についても記載されている.T2TはRAでの運動器疾患としてその不可逆的破壊を可及的に避けるように治療すべきであることと,その方策を示したものである.

関節リウマチ診断はこうなった―治療効果の最大化と関節破壊進行の抑制のために

著者: 川人豊

ページ範囲:P.793 - P.798

 臨床的寛解をめざすことが,関節リウマチの現実の日常診療の治療目標となっている.ヨーロッパとアメリカリウマチ学会から関節リウマチの分類基準も20年ぶりに改定され,さらに骨破壊のない構造的寛解,ADL低下のない機能的寛解を目指す新寛解基準も発表された.臨床的寛解を達成するために必要な治療戦略は,新しい分類基準を用い,早期診断し適切な治療を行うことに尽きる.本稿では,この新分類基準の策定背景を考察しながら本基準の要点を紹介し,様々な問題点と活用法について日常診療に応用できることを目的として解説する.

生物学的製剤時代の関節破壊制御と整形外科手術

著者: 岩本卓士 ,   桃原茂樹

ページ範囲:P.799 - P.803

 関節リウマチの治療は早期からの強力な薬物治療により寛解を導入し関節破壊の進行を抑制することが目標となってきている.疾患活動性を十分にコントロールすることで,破壊された関節が修復する可能性も示されており,手術適応も変化してきている.傾向として滑膜切除術は漸減している一方で,足趾の関節形成術,手指の人工関節といった小関節の形成手術が増加しており,より高い目標に向けた機能回復へと今後さらに変遷していくものと思われる.しかしながら生物学的製剤使用下での手術は感染の発症に十分な注意が必要であり,術前術後に一定期間の休薬を行うことが望ましいが,いずれの生物学的製剤に関しても休薬期間に関するエビデンスが不足しており,整形外科医からの情報発信が必要である.

新たな視点からの関節リウマチ手術適応

著者: 神戸克明

ページ範囲:P.805 - P.809

 関節リウマチ(RA)の治療において,手術は,人工関節のように最終手段であるというこれまでの観念から,生物学的製剤との併用療法との認識でRAの機能改善の質を向上させる手段であるという新しい視点が提示され,早い段階から滑膜切除術などが行われている.ここで重要な視点は,生物学的製剤によって改善しない関節を早期に見極め早期に治療するということである.長期に腫脹,疼痛関節を生物学的製剤により治療しても,残存する腫脹関節では関節破壊が進行するばかりでなく,機能改善が不可能な状態を招きやすい.寛解とは全身の炎症を抑えることでなく,疼痛関節をなくすことであると考える.生物学的製剤の効果減弱早期の滑膜切除は有効であるが,残存する関節破壊の状態をよく見極め,荷重関節において破壊が進行した症例では人工関節の適応となる.一方,肩,肘,手関節など上肢の非荷重関節においては,関節破壊が進行していても,生物学的製剤併用下での滑膜切除は可動域改善を得られる手段として再考する価値がある.

中足骨斜め骨切り短縮術から始まる関節リウマチの関節温存手術

著者: 羽生忠正

ページ範囲:P.811 - P.817

 関節リウマチにおいて,中足趾節間(MTP)関節の背側脱臼に起因する変形,交叉趾やベンチによる疼痛や歩行障害があって,装具で対応できない場合が手術のタイミングである.手術方法としては,従来から行われてきた切除関節形成術とMTP関節温存手術とがある.後者の代表的手術には斜め骨切り短縮術(SOO)がある.MTP関節を残すと滑膜炎の再燃につながる可能性が危惧されるが,滑膜切除,骨切り,そして短縮の3つの効果があいまって骨びらんの改善をみており,再発率は薬物療法の進歩もあって低かった.SOOは切除関節形成術の前に,まず試みてよい手術方法と思われる.

骨関節破壊予防と破骨細胞標的薬

著者: 門野夕峰 ,   田中栄

ページ範囲:P.819 - P.823

 生物学的製剤の登場により関節リウマチ治療は転換期を迎え,臨床的寛解を目標とした治療が現実のものとなっている.画像的寛解を達成するためには,関節炎を抑制するだけでなく骨関節破壊も抑制することが必要不可欠である.破骨細胞による骨吸収を抑制するビスフォスフォネート製剤は臨床応用されているが,骨組織に長期間残存するという欠点がある.他にも破骨細胞分化自体を抑制する抗RANKL抗体など実用化が間近なものから,破骨細胞機能を抑制するカテプシンK阻害薬など,破骨細胞を標的とした治療薬が開発されている.

調査報告

変形性膝関節症または腰痛症に伴う慢性疼痛を有する患者に対するトラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠の第III相臨床試験―プラセボを対照としたランダム化治療中止二重盲検群間比較試験

著者: 松下隆 ,   矢吹省司 ,   牛田亨宏 ,   木村慎二 ,   西村暁良 ,   田熊清貴 ,   坂田秀雄

ページ範囲:P.825 - P.835

 変形性膝関節症または腰痛症による慢性疼痛を有し,非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)では鎮痛効果不十分な患者を対象に,トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠(JNS013)の鎮痛効果および安全性をプラセボ対照のランダム化治療中止デザインによる二重盲検群間比較試験で検討した.JNS013の鎮痛効果不十分となるまでの期間はプラセボより有意に長く,強い鎮痛効果を認めた.また,主な副作用はオピオイド鎮痛薬に特徴的な症状が多く,安全性に大きな問題はなかった.以上から,JNS013は慢性疼痛に対して有用性の高い薬剤であることが示された.

脊椎手術での腹臥位体位変換における心拍出量変化

著者: 長谷川浩士 ,   伊藤友一 ,   千葉克司 ,   小林なぎさ ,   石川仁 ,   鈴木智人 ,   浜崎允

ページ範囲:P.837 - P.841

 低侵襲動脈圧心拍出量測定を用いて腹臥位への体位変換が血行動態へ及ぼす影響について調査した.対象は全身麻酔下に腹臥位で脊椎手術を施行した71例(男性47例,女性24例)である.麻酔導入後,腹臥位直前および体位変換後の心拍出係数(CI),一回心拍出係数(SVI),一回心拍出量呼吸性変動(SVV)を測定した.腹臥位直後から心機能を反映するCI,SVIは有意に低下し,血管内容量を反映するSVVは変化しなかった.術後,仰臥位に変換後はCI,SVIが有意に増加した.本研究により,腹臥位は心機能低下の危険性があり,血管内容量へは影響しないことが判明した.

連載 成長期のスポーツ外傷・障害と落とし穴・11

肘部(2)

著者: 井上篤 ,   帖佐悦男

ページ範囲:P.843 - P.846

診断のポイント

 本例は野球による肘関節障害である.診断のポイントは,まずは,問診による詳細な病歴や自覚症状(安静時痛の有無や特定動作時痛など)の聴取である.ついで,腫脹の有無やアライメント異常(外反肘や伸展障害など),動作時またはストレッチ時痛などをチェックする.局所の圧痛を調べる場合は,患者の訴えた疼痛部位を最後に診察することで,他の所見や異常部位の見逃しなどが起こらないようにする.ついで,画像検査として単純X線から超音波,CT,MRI検査などを実施することで鑑別診断を行う.

医者も知りたい【医者のはなし】・47

江戸中期の医師(2) 香川修庵(1683~1755)とその師・伊藤仁斎(1627~1705)(その1)

著者: 木村專太郎

ページ範囲:P.848 - P.851

■はじめに

 今回は,第46回の後藤艮山の弟子・香川修庵とその儒学の師・伊藤仁斎について述べる.伊藤仁斎は医師ではないが,修庵を含め多くの医者たちが,仁斎とその一派の弟子たちに,多大な影響を受けている.また京都嵐山の和歌で名高い小倉山にある二尊院の墓地には,仁斎と修庵が隣合わせに仲良く眠っている.仁斎に大きな影響を受けた修庵は,儒学と医学の精神が「一本」であるとの信念から,号を「一本」と称し,自分の学問所に「一本堂」と名付けた.以上のような理由から,この二人をペアで書いてみたいと考えた.

 香川修庵は,後藤艮山の下で医学を研鑽し,「古方派」医学台頭の礎を艮山とともに築き,修庵とその弟子である吉益東洞と山脇東洋たちが,さらにその発展に寄与した.後世の医師たちは,本邦最初に人体解剖に関与した山脇東洋を高く評価しているようで,修庵は残念ながら少々陰が薄いようである.

境界領域/知っておきたい

整形外科臨床における枕調節の意義

著者: 山田朱織 ,   勝呂徹 ,   星徹

ページ範囲:P.852 - P.858

はじめに

 脊椎動物である人間にとって,睡眠中に使用する「枕の調節の必要性」を考える.

 歴史的にみても,世界的にみても,医学的とくに臨床的に検証されたevidence based pillowはない.しかし人間の睡眠の意義の解明,脊椎の回復の視点からみた睡眠姿勢の研究をする過程で,枕の調節について研究することは不可欠である.なぜなら睡眠姿勢とは,覚醒時の意識的な姿勢保持と異なり,無意識の間に寝具条件の影響を受けるところが大きいからである.とりわけ頚椎の姿勢を決定する枕の条件は,脊椎全体の睡眠姿勢に影響し,基礎疾患の症状を増悪する原因にもなれば,治療効果にもなることを,脊椎疾患の治療を担う整形外科医は認識しなければならない.これまで日本の臨床整形外科領域において,枕は重視されることなく,治療として十分に議論されてこなかった.われわれは,枕と寝台を中心に睡眠姿勢を研究している.最新の臨床知見を含め紹介する.

整形外科/知ってるつもり

Kirner変形

著者: 佐竹寛史

ページ範囲:P.860 - P.863

■はじめに

 手指末節骨が掌屈橈屈し,爪が変形する疾患をKirner変形という(図1).比較的稀な疾患ではあるが,これまで国内外から多くの報告があり,その特徴をまとめる.

最新基礎科学/知っておきたい

脂肪由来幹細胞移植

著者: 林克洋 ,   土屋弘行

ページ範囲:P.864 - P.866

■幹細胞移植による再生医療

 幹細胞と再生医療は,医療従事者から一般の人まで,最も関心のあるトピックの一つである.われわれ整形外科医は,それらにどのように貢献し,どのような恩恵を受けていくのであろうか.

 幹細胞は大きく分けて,ES細胞(embryonic stem cell)やiPS細胞(induced pluripotent stem cell)といった身体のあらゆる細胞になる能力を持っている多能性幹細胞と,ある一定の領域の細胞になりうる体性幹細胞とがある.実際にはあらゆる臓器に幹細胞は存在するといわれ2,9-11)その能力もクリアカットに段階をつけるのは難しい.様々な役割をもった細胞に変身する,いわゆる分化能力の高いものから,分化能力の低いものまで種々の細胞がある.多分化能力が高い細胞は,多様な組織への分化が期待される反面,扱い方の煩雑さや腫瘍化のリスクがある.分化能力が低いと安全面で利点があるが,目的とした細胞への分化が期待どおりにいかないなど,それぞれ得手不得手がある.ではこれらをどう使い分けていくか.例えば極めて再生が難しいものや,臓器をまるごとつくる,といった場合にはiPS細胞のような多能性幹細胞を選び,多少なりとも自己再生能が期待される臓器であるが,もう少しボリュームが欲しいときには体性幹細胞を使うという選択ができるかもしれない.

臨床経験

外反母趾に対する母趾牽引バンド付きアーチパッドの効果について

著者: 月村規子 ,   戸田佳孝 ,   槻浩司

ページ範囲:P.867 - P.873

 対象と目的:31例の外反母趾患者を対象に,外反母趾の変形の矯正目的に作製された鼻緒型装着群(16例)と,外反母趾の痛みに対する免荷を目的に作製したパッド併用型装着群(15例)の8週間の治療効果を比較した.評価項目は,足底分圧計を用いて足部圧全体に対する母趾分圧の比率と足部機能指数(FFI)の改善点数を2群間で比較した.

 結果:4週間の予定治療を達成した28例の母趾分圧は裸足時が27.9±7.2%,鼻緒型装着時が26.0±6.8%パッド併用装着時が17.5±6.4%あった.対応あるt検定では裸足時に比べてパッド併用型は母趾分圧を有意に低下させた(p<0.0001)が,鼻緒型では有意な変化はなかった.8週間治療前後でのFFIの変化は鼻緒型装着群では有意な改善はなかったが,パッド併用型装着群では有意な改善があった(p=0.003).

 まとめ:上記結果から外反母趾の装具療法では変形の矯正とともに病変部への免荷機能を有する装具のほうが変形矯正単独装具より優れた臨床効果を示すと考えた.

整形外科疾患での弱オピオイド(リン酸コデイン)の有用性―当院での使用経験から

著者: 久野成夫 ,   久野木順一

ページ範囲:P.875 - P.878

 本邦では整形外科疾患に対する弱オピオイドの使用経験に関する情報が少ない.今回,整形外科疾患での疼痛に対する鎮痛薬としてリン酸コデインを処方された患者の背景情報や治療結果を集積し,われわれのリン酸コデインの使用経験からその有用性を検討した.98例分の診療情報に基づき患者の背景的特徴や治療パターンについて評価した結果,リン酸コデインの使用に対する理解が患者から得られ,副作用や薬物依存に対する対策を施せば,リン酸コデインは整形外科疾患に対する薬物治療の1つの選択肢になりうることが示唆された.

症例報告

強直性脊椎炎に対し両人工股関節置換術,低用量(3mg/kg)インフリキシマブで加療した1例

著者: 加茂健太 ,   原口和史

ページ範囲:P.879 - P.883

 症例は51歳の男性であり,強直性脊椎炎に対し,22年あまり非ステロイド性抗炎症薬で加療され,両股関節の破壊を来していた.両人工股関節置換術後,歩容は著明に改善したが,術後も疾患活動性は高かった.低用量(3mg/kg)インフリキシマブ(INF)投与でCRPは陰性化したが,効果は不十分だった.INF5mg/kgに増量したことにより,BASDAI(Bath Ankylosing Spondylitis Disease Activity Index)は4.5から増量後12週で2.8と改善を認めた.

髄膜炎を疑ったcrowned dens syndromeの1例

著者: 小平俊介 ,   茂呂貴知 ,   小林洋 ,   鈴木幹夫

ページ範囲:P.885 - P.888

 Crowned dens syndrome(CDS)の1例を経験した.症例は77歳の女性で,頚部痛および発熱を主訴に当院を受診した.症状および検査所見から髄膜炎を疑い,抗生剤の投与を行ったが症状の改善を認めなかった.頚椎CTで歯突起周囲の石灰化を認めたためCDSと診断し,ジクロフェナクナトリウムを投与し症状の改善を認めた.CDSは環軸椎歯突起を取り囲む十字靱帯の環椎横靱帯へのcalcium pyrophosphate dihydrate結晶の沈着が起こる疾患であり,頚椎単純CTで歯突起周囲の石灰化所見が特徴である.頚部痛および発熱を主訴とする,特に高齢女性はCDSの存在を念頭に置いて診察,検査および治療を行うべきである.

INFORMATION

第55回日本手外科学会学術集会開催および演題募集のご案内 フリーアクセス

ページ範囲:P.798 - P.798

会   期:2012年(平成24年)4月19日(木)・20日(金)

会   場:パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)

第38回日本臨床バイオメカニクス学会 フリーアクセス

ページ範囲:P.817 - P.817

会   期:2011年(平成23年)11月18日(金)・19日(土)

会   場:神戸ポートピアホテル(〒650-0046 神戸市中央区港島中町6丁目10-1)

第22回日本小児整形外科学会 フリーアクセス

ページ範囲:P.823 - P.823

テ ー マ:「小児整形外科,伝統の継承と新たなる展開」

会   期:2011年12月8日(木)~9日(金)

会   長:日下部 虎夫(京都第二赤十字病院 副院長)

会   場:京都全日空ホテル(〒604-0055 京都市中京区堀川通二条城前 TEL:075-231-1155)

第12回エピドラスコピー研究会 フリーアクセス

ページ範囲:P.835 - P.835

日   程:平成23年11月5日(土) 12:30~15:00(予定)

場   所:沖縄コンベンションセンター(日本臨床麻酔学会第31回大会併催)

第26回日本臨床リウマチ学会 フリーアクセス

ページ範囲:P.846 - P.846

テーマ:「リウマチ診療の未来を築く」

会長:豊島 良太

事務局:鳥取大学医学部整形外科学教室

事務局長:岡野 徹

会期:2011年(平成23年)12月3日(土)・4日(日)

会場:パシフィコ横浜〔〒220-0012 横浜市西区みなとみらい1-1-1〕

第39回日本関節病学会 フリーアクセス

ページ範囲:P.883 - P.883

会   期:2011年11月12日(土)・13日(日)

会   場:パシフィコ横浜会議センター(〒220-0012 横浜市西区みなとみらい1-1-1)

--------------------

欧文目次 フリーアクセス

ページ範囲:P. - P.

次号予告 フリーアクセス

ページ範囲:P.891 - P.891

投稿規定 フリーアクセス

ページ範囲:P.892 - P.892

文献の書き方 フリーアクセス

ページ範囲:P.893 - P.893

あとがき フリーアクセス

著者: 清水克時

ページ範囲:P.894 - P.894

 サッカーの女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会は7月17日に決勝戦が行われ,日本代表のなでしこジャパンが米国を下し,初優勝しました.テレビの実況中継は日本時間の18日未明でしたが,明け方まで起きている元気のない私は,翌朝,18日午前10時からNHKBSの再放送で見ました.すでに結末がわかっているのに,すっかり感動してしまいました.

 結末がわかっているのに感動するという点では,本号の誌上シンポジウム「生物学的製剤が与えた関節リウマチの病態・治療の変化」も同じです.生物学的製剤によって関節リウマチの治療が格段に進歩したことは,すでに私も知っていましたが,こうしてあらためて誌上シンポジウムとしてまとめられると,やはり感動してしまいます.この誌上シンポジウムでは,生物学的製剤によって関節リウマチの治療目標が変わったこと,病態解明がすすんだこと,手術も変わったことがエキスパートによって,くわしく論じられています.

基本情報

臨床整形外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1286

印刷版ISSN 0557-0433

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら