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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科47巻1号

2012年01月発行

文献概要

調査報告

高校野球投手に対するメディカルチェック―腰痛と全身タイトネス・関節弛緩性との関係

著者: 塩澤裕行1 山本敦史1 小林勉1 田鹿毅1 三枝徳栄1 高岸憲二1

所属機関: 1群馬大学大学病院整形外科

ページ範囲:P.63 - P.66

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 高校野球投手の腰痛について述べた報告は少ない.本研究の目的は高校野球投手の腰痛の実態を調査し,背景となる因子との関係を検討することである.2009年(平成21年)2月にメディカルチェックを施行した高校野球投手134名を対象とし,腰痛,肩関節,肘関節痛の有無,野球歴,ピッチャー歴,検診時の投球パフォーマンス,理学所見から全身のタイトネス,関節弛緩の有無を評価した.高校野球投手134名のうち17.2%に腰痛を認めた.腰痛がある群はピッチャー歴が長く,検診時の投球パフォーマンスが低く,体幹伸展が少なく,母指の関節弛緩を認める例が少なかった.

参考文献

1) Carter C, Wilkinson J:Persistent joint laxity and congenital dislocation of the hip. J Bone Joint Surg Br 46:40-45, 1964
2) 長谷川仁,大沢敏久,饗場佐知子・他:群馬県における高校野球投手のメディカルチェックの報告.日本整形外科スポーツ医学会雑誌24:277-281,2004
3) 堀部秀二,越智隆弘:競技別スポーツ障害 野球のスポーツ障害.NEW MOOK 整形外科3.金原出版,東京,pp246-253,1998
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6) 奥田晃章,藤本吉範,福永富雄・他:プロスポーツ選手の腰部障害と治療.MB Orthop 19:29-37, 2006
7) 大沢敏久,高岸憲二,小林★勉・他:原テストによる高校野球投手のメディカルチェック(第2報).肩関節32:687-690,2008
8) 菅谷啓之:肩スポーツ障害に対する機能診断と鏡視下手術―投球障害を中心に.骨・関節・靱帯9:847-856,2006
9) 渡辺秀臣,大沢敏久,饗場佐知子・他:平成14年度における高校野球投手の肩健診.The Kitakanto Medical Journal 54:137-142, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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