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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科47巻1号

2012年01月発行

文献概要

連載 医者も知りたい【医者のはなし】・49

江戸後期の医師・佐藤泰然(1804~1871)

著者: 木村專太郎1

所属機関: 1木村専太郎クリニック

ページ範囲:P.84 - P.88

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■はじめに

 今回は,下総(現・千葉県)佐倉に西洋式医療施設兼医学校・順天堂をつくり,多くの優秀な弟子を育て,佐倉藩を関東の蘭学の拠点に仕上げた佐藤泰然(図1)について述べる.

 泰然の弟子であり養子の佐藤尚中は,順天堂の第二代堂主として佐倉で活躍していたが,明治2年(1869)に大学東校(東京医学校,東京大学医学部の前身)に,明治政府からの招聘によって「大博士」として赴任した.その後,ドイツから教授陣が来日したために,尚中は大学東校を辞し,明治6年(1873)に東京下谷練塀町に順天堂医院を設立し,さらに湯島本郷に明治8年(1875)に移り,現在の順天堂大学の基礎をつくった.また泰然の次男・良順は自身の親友・松本良甫家の養子となり,ポンペが安政4年(1857)に長崎に来たとき,かの地に赴いた.そしてポンペ塾の総帥として,かつ幕末の江戸で活躍し,明治維新後,松本順として陸軍軍医総監として政府に仕えた.

参考文献

1) 小川鼎三:佐藤泰然伝.順天堂史編纂委員会,1972
2) 学校法人 順天堂:順天堂史 上巻.大日本印刷,1980
3) 井上清恒:医人の探索.内田老鶴圃,1991
4) 村上一郎:蘭医佐藤泰然―その生涯とその一族門流.大空社,1994
5) 蔵方宏晶:佐倉順天堂.バイエルブックレットシリーズ48(監修:酒井シヅ),1991

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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