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はじめに
関節リウマチ患者には,しばしば関節リウマチに随伴する間質性肺炎を合併する.また関節リウマチの治療に用いる薬剤によっても間質性肺炎は発症しうる.さらに免疫抑制剤の使用に伴う免疫能の低下により,Pneumocystis jirovecii肺炎,およびcytomegalovirus肺炎などの感染症を合併する.これらの疾患はいずれも画像パターンが類似するため,肺病変の原因を特定することは困難なことが多い.また,日本人は欧米人に比べ,薬剤性間質性肺炎を合併する頻度が高いと考えられ,特に男性,喫煙者,粉塵吸引歴を有する者には注意を要する.
本稿では,リウマチ肺,感染症,および薬剤性間質性肺炎の病態を明らかにするとともに,その鑑別診断,および様々な血清マーカーを用いた鑑別診断の方法について概説した.
関節リウマチ患者には,しばしば関節リウマチに随伴する間質性肺炎を合併する.また関節リウマチの治療に用いる薬剤によっても間質性肺炎は発症しうる.さらに免疫抑制剤の使用に伴う免疫能の低下により,Pneumocystis jirovecii肺炎,およびcytomegalovirus肺炎などの感染症を合併する.これらの疾患はいずれも画像パターンが類似するため,肺病変の原因を特定することは困難なことが多い.また,日本人は欧米人に比べ,薬剤性間質性肺炎を合併する頻度が高いと考えられ,特に男性,喫煙者,粉塵吸引歴を有する者には注意を要する.
本稿では,リウマチ肺,感染症,および薬剤性間質性肺炎の病態を明らかにするとともに,その鑑別診断,および様々な血清マーカーを用いた鑑別診断の方法について概説した.
参考文献
1) Bandoh S, Fujita J, Ohtsuki Y, et al:Sequential changes of KL-6 in sera of patients with interstitial pneumonia associated with polymyositis/dermatomyositis. Ann Rheum Dis 59:257-262, 2000
2) 小谷泰一,真鍋俊明:肺炎の画像診断のための病理学的裏づけ.化学療法の領域23:31-43,2007
3) Nakamura H, Tateyama M, Tasato D, et al:Clinical utility of serum beta-D-glucan and KL-6 levels in Pneumocystis jirovecii pneumonia. Intern Med 48:195-202, 2009
4) 日本呼吸器学会薬剤性肺傷害の診断・治療の手引作成委員会(編集):薬剤性肺障害の診断・治療の手引き.社団法人日本呼吸器学会,2012
5) 岡田慶夫:肺のリンパ系と肺癌.金芳堂,1989
6) 山田安正(編):現代の組織学.第3版,金原出版,1994
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