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雑誌目次

雑誌文献

臨床整形外科47巻11号

2012年11月発行

雑誌目次

視座

利益相反と医学研究

著者: 田中栄

ページ範囲:P.1041 - P.1042

 「利益相反(conflict of interest,COI)」とは,一般的には他者に代わって判断を委ねられている者が,適切な判断を揺るがす可能性のある利害関係を有する状況を意味する.利益相反は様々な局面で生じうるが,医療の分野においては,本来第一義に考えなければいけない患者の幸福などに関する専門家としての医師の判断が,二次的な利害によって不当な影響unduly influencedを受けるような状況を指す1).近年,産学共同研究が活発に行われるようになり,公的資金によってなされた研究の成果に対する特許などを,個人または法人が保有する道が開かれたことによって,COIの問題は大きくクローズアップされてきた.

誌上シンポジウム 橈骨遠位端骨折の治療

橈骨遠位端骨折に対する治療戦略

著者: 金谷文則

ページ範囲:P.1043 - P.1052

当論文は事情により削除されました。修正後の論文は当雑誌2013年2月号[48巻2号]に掲載されています。

橈骨遠位端骨折の疫学

著者: 澤泉卓哉

ページ範囲:P.1053 - P.1054

 橈骨遠位端骨折は脊椎圧迫骨折,大腿骨頚部骨折に次いで発生率が高い.男性の発生率は加齢に伴う増加はほとんどみられないが,女性では50歳代後半から高くなり,80歳以降には発生率上昇はみられず,80歳以降で発生率が急激に上昇する大腿骨頚部骨折や上腕骨近位端骨折とは極めて対照的である.骨密度減少,転倒,飲酒,動物性蛋白摂取,人種・地域差,視力低下や歩行頻度が多い,歩行速度が速い,利き手が左である,などが危険因子として報告されている.橈骨遠位端骨折は生命予後には影響しない.

橈骨遠位端骨折の保存療法の適応と成績

著者: 高畑智嗣

ページ範囲:P.1055 - P.1059

 転位した橈骨遠位端骨折73例を麻酔下に整復し手関節背屈位固定で治療した.外固定中もつまみ動作が可能で日常生活に患肢を使用できた.初診時平均-20.1°(-48~6)だったpalmar tiltが,骨癒合時は平均-1.1°(-20~13)で初診時の転位の大小に影響されなかった.10週以上経過観察した62例の平均関節可動域は回内82°,回外88°,背屈79°,掌屈62°であり,斎藤の評価でfairとpoorはなく,重篤な合併症もなかった.転位した橈骨遠位端骨折に対しても保存療法の適応があり,成績は良好である.

橈骨遠位端骨折の掌側ロッキングプレート固定の適応と成績―Polyaxial locking plateによるdoubled-tiered subchondral support法の有用性

著者: 川崎恵吉

ページ範囲:P.1061 - P.1067

 近年,橈骨遠位端骨折に対する掌側ロッキングプレート(VLP)固定は,整復位の保持と早期に良好な機能回復が得られ,gold standardな手術手技となった.VLPの手術適応は,不安定型骨折,関節内転位が1~2mm以上,関節内Smith骨折,多発骨折である.AO分類で非適応となるものは,B1型,B3型の骨片が小さい場合,B2型,C32型,C33型の関節面が整復不能なほどに粉砕している場合である.今回われわれが行っているpolyaxial locking plateの治療成績を報告する.

橈骨遠位端骨折に対する掌側ロッキングプレート固定の合併症とその対策

著者: 今谷潤也

ページ範囲:P.1069 - P.1075

 近年,不安定型・橈骨遠位端骨折に対して掌側ロッキングプレートが臨床応用されるようになり,その良好な臨床治療成績から本骨折の手術的治療方法のゴールドスタンダードになりつつある.本内固定材料は初期固定性に優れるため,術後合併症の一つである矯正位損失は他の治療方法に比し少ない.しかし,その他の術後合併症として伸筋腱や屈筋腱障害,スクリューの関節内穿孔を含めたimplant failure,神経障害などが報告されている.本稿ではこれらの合併症とその対策について,文献的考察を加え述べる.

術前にどのような説明をするか

著者: 西浦康正

ページ範囲:P.1077 - P.1079

 橈骨遠位端骨折に対する手術における術前の説明事項について概説する.説明する必要がある項目は,手術が必要とされる理由と予想される治療成績,具体的な手術法,術後の外固定と手指・肩の運動,術後の機能回復の経過,起こりうる合併症などである.手術法としては,近年,掌側ロッキングプレート固定術が最も一般的であるが,重篤な合併症として腱断裂が問題となっている.抜釘の可能性に関しては,術前に患者に説明しておき,必要に応じ抜釘を行うのが現実的と思われる.

調査報告

関節リウマチ腰椎病変―側弯変形に関する疫学調査

著者: 牧野孝洋 ,   海渡貴司 ,   藤原啓恭 ,   米延策雄

ページ範囲:P.1081 - P.1084

 目的:関節リウマチ(RA)における腰椎側弯変形の有病率を求めることである.

 対象と方法:Dual energy X-ray absorptiometry(DXA)による骨塩定量検査を施行したRA患者241例を対象とし,DXA腰椎正面像から腰椎Cobb角を計測し側弯有病率とその危険因子を求めた.

 結果:側弯有病率は32.0%であり,加齢がその危険因子であった.

 まとめ:RAにおける骨質の低下・椎間関節病変・椎間板病変に加齢性による脊椎変性が腰椎変性側弯を加速させている可能性が推察された.

最新基礎科学/知っておきたい

新たな細胞間コミュニケーション因子としての分泌microRNA

著者: 味八木茂 ,   安達伸生 ,   越智光夫

ページ範囲:P.1086 - P.1089

■はじめに

 多くの疾患は,細胞内における遺伝子発現異常により引き起こされると考えられる.ゲノムプロジェクトによる解析から,ゲノム中でタンパク質をコードしている遺伝子はわずか2%程度であり,その遺伝子数は,生物種間でほぼ同じであることが明らかになった.そして,タンパク質をコードしていない領域から転写される以前までタンパク質になることができずに機能を持たない,いわばゴミのようなものだと考えられてきたノンコーディングRNAが種間の違いをもたらし,遺伝子発現の様々な過程(転写や翻訳など)に関与する重要な鍵であることが示唆されてきた.本稿では,ノンコーディングRNAの一つであるmicroRNA(以下,miRNA)を,変形性関節症に関与するmiRNAを例に解説するとともに,ここ数年注目され始めた分泌miRNAについて概説する.

整形外科/知ってるつもり

痛み関連物質のプロテオミクス解析

著者: 大木豪介 ,   和田卓郎 ,   相木比古乃 ,   山下俊彦 ,   今井伸一 ,   小海康夫

ページ範囲:P.1090 - P.1093

■プロテオミクスとは

 1995年,Wilkinsら5)は生体内での翻訳後修飾を含むタンパク質の集合をプロテオーム(proteome)と名付けた.プロテオームとはDNAの集合であるゲノム(genome),RNAの集合であるトランスクリプトーム(transcriptome)に対応する造語である.タンパク質が生理活性を示すには,リン酸化や糖鎖の付加,切断など様々な修飾を受ける必要がある.そのためプロテオームはゲノムと比較して,はるかに多い(図1).また,mRNA量とタンパク質量の間には必ずしも相関が成立しない2).したがって,生命現象を明らかにするためには,タンパク質の変動を直接みる必要がある.プロテオミクスとは,この機能的なタンパク質の集合体,プロテオームを網羅的に解析かつ同定する作業である.

 2001年にヒトゲノム解析が終了し,その全塩基配列が発表されたことにより,タンパク質の設計図が明らかとなった.以後ポストゲノム時代へと突入し,様々な分野でプロテオミクスの手法を用いた研究がされ,その有用性が報告されるようになった3).本稿では,当科で行ってきた疼痛関連物質のプロテオミクス解析を概説する.

連載 医者も知りたい【医者のはなし】・54

旗本でお玉ヶ池種痘所の立て役者 川路聖謨(1801~1868)

著者: 木村專太郎

ページ範囲:P.1094 - P.1098

■まえがき

 この連載第42話(小誌45巻11号)で「お玉ヶ池種痘所を助けた2人の物語」として川路聖謨と濱口梧陵のことを書いた.先日,東京都文京区本郷の東京大学弥生門の近くにある日蓮宗大正寺(台東区池之端2-1-21)で聖謨の掃苔を行って来た.聖謨は五百石の旗本から抜擢されて,老中の下の位に位置する勘定奉行にまで出世し,蘭方医学がご法度であった当時の時勢にあって,蘭方医から依頼されたために,種痘所の嘆願書を聖謨自身の手で書いて幕府に提出した.かつ幕府拝領地である自分の屋敷を,お玉ヶ池種痘所に無償提供した行動は立派で勇気がある.これこそ快挙である.「川路聖謨」のことを新しい知見も取り入れて,再度書いてみたい.

整形外科最前線 あなたならどうする?・11

整形外科最前線 あなたならどうする?

著者: 川井豪 ,   伊藤芳毅 ,   小倉真治 ,   清水克時

ページ範囲:P.1099 - P.1102

症例

患者:75歳,女性

現病歴:原付バイクを運転中に交差点で左側から来た軽自動車と出合い頭に衝突,10mほど飛ばされた.救急隊接触時に意識レベル・血圧の低下,右膝挫創,恥骨部に圧痛を認め,当院救命治療センターへ搬送となった.

成長期のスポーツ外傷・障害と落とし穴・24

頚椎

著者: 濱中秀昭 ,   帖佐悦男

ページ範囲:P.1103 - P.1106

診断のポイント

 診断のポイントとしては,受傷機転などの詳細な病歴の聴取はもちろん,出生時からの斜頚の有無,外傷の種類(軽微な外傷か,高エネルギー外傷か),上気道炎など先行感染の有無,口腔咽頭の手術歴などの聴取は重要である.次いで,姿勢の異常,可動域制限や疼痛の誘発,胸鎖乳突筋内の硬結や頚部リンパ節の触知の有無,疼痛の部位(叩打痛の有無など),神経症状の有無などをしっかりチェックする.次いで画像診断としてX線,CT,MRIや血液検査で炎症反応の有無などチェックする.

知ってますか?整形外科手術の変遷・8

いわゆる先天性股関節脱臼に対する観血的整復術

著者: 遠藤裕介 ,   三谷茂 ,   尾﨑敏文 ,   田邊剛造

ページ範囲:P.1108 - P.1112

初期の観血的治療

 Hippokratesの時代からいわゆる先天性股関節脱臼(以下,先天股脱)は認識されていたが,19世紀に入り具体的な治療が施行されるようになった13).JaladeとLafondが1828年に,HumbertとJacquierが1835年に非観血的整復を試みている.初めて整復に成功したのはPravazで,1847年に年長児に対して極めて長期間の牽引を行い整復を得たと報告している.一方でForniは,1889年1月に左先天股脱の12歳の女児に世界初の観血的整復術を行い成功したと報告し,その翌年にPoggiも観血的整復術の報告をしている.それ以前にも先天股脱に観血的治療は行われていたが,股関節周囲筋に対する切腱術や正常側下肢短縮による脚長差の調整,大腿骨頭切除術の報告などであり,脱臼した骨頭の原臼への整復を目指したものではなかった.Hoffaは整復障害の主因は股周辺軟部組織の短縮と臼の変形にあるとし,大腿骨頭を原臼の高さにまで引き下げ,原臼を切削拡大して整復したと1889年に報告している.Lorenzは1892年に観血的整復術を報告しており,HoffaがLangenbeckの皮切で後方進入路を利用したのに対し,Lorenzは腸骨前上棘より下方6~7cmの皮切による前方進入路を利用した.このように,1890年代に観血的整復術は非常に期待を持たれたが,死亡例があること,術後感染例,関節強直例,再脱臼例が多いことなどによる理由から普及しなかった.

臨床経験

先天性股関節脱臼に対するoverhead traction法の治療経験

著者: 西山正紀 ,   山田総平 ,   中野祥子 ,   西村淑子 ,   浦和真佐夫 ,   二井英二

ページ範囲:P.1113 - P.1117

 われわれは先天性股関節脱臼に対し,Riemenbügel法(以下,Rb法)整復不能例や,初診時生後7カ月以上の場合,overhead traction法(以下,OHT法)による整復を行っている.対象は,2005年4月から2011年7月までに,国立三重病院でOHT法が開始された11例11関節(男児1例,女児10例)である.開始時年齢は6カ月から1歳7カ月で,平均9カ月であった.全例に整復が得られ,短期ではあるが,OHT法の治療成績,治療法について報告する.

骨転移が疑われたinsufficiency fractureの8例

著者: 鈴木隆辰 ,   片桐浩久 ,   村田秀樹 ,   和佐潤志 ,   保坂聖一 ,   下山哲生 ,   高橋満

ページ範囲:P.1119 - P.1125

 骨転移が疑われて紹介されたinsufficiency fractureの8例を経験した.平均年齢は65.6歳(38~76歳)で全例女性であった.主訴は全例腰部から殿部にかけての疼痛であり,3例はさらに鼠径部痛も認めた.骨の脆弱性を来した原因は放射線障害3例,薬剤性骨粗鬆症3例,老人性骨粗鬆症2例であった.1例を除き画像で診断可能であり,骨粗鬆症と同様の治療で全例軽快した.特徴的な画像を理解しておくとともに,治療の影響によってinsufficiency fractureを起こしやすい癌腫があることを認識しておくことが重要である.

関節リウマチ腰椎病変に対する後方進入腰椎椎体間固定術(PLIF)の治療成績

著者: 藤原啓恭 ,   海渡貴司 ,   牧野孝洋 ,   米延策雄

ページ範囲:P.1127 - P.1133

 関節リウマチ(RA)患者の腰椎病変に対する手術治療(単椎間後方進入腰椎椎体間固定術)の術後1年短期成績について,RA患者10例(RA群)と非RA患者10例(非RA群)を対象とし,術後合併症,骨癒合率,固定椎矯正損失(椎体高,椎体固定角,椎体すべりの変化),臨床症状または画像上の固定隣接椎間障害(ASD),JOAスコア改善率,JOABPEQを後ろ向きに検討した.RA四肢関節機能障害が原因と思われる評価項目を除き臨床成績・骨癒合率ともにRA群と非RA群に有意差を認めなかった.しかし,画像上のASDはRA腰椎病変を認めた6例中2例(33%)と高頻度に認めた.

外傷性胸腰椎移行部圧迫骨折の保存的治療における反張型体幹装具の治療効果に関する臨床的格付け

著者: 川村孝一郎 ,   吉岡広孝 ,   安間基雄

ページ範囲:P.1135 - P.1139

 目的:2010年4月~2011年12月の間に入院治療した外傷性胸腰椎移行部圧迫骨折の患者で,反張型腰椎装具(Jewett型装具と硬性体幹装具)の効果を,前向きに調査した.

 方法:治療は受傷時から3週間は臥床安静し,離床期に各装具を3カ月装着させた.

 結果:Jewett型装具群が11例12椎体,硬性体幹装具群が10例10椎体で,平均年齢68.4歳,平均経過期間167.2日であった.入院期間や臨床症状,放射線学的検討において,両群に有意な差は認めなかった.

 結論:Jewett型装具と硬性体幹装具の治療効果は同等と考えられた.

症例報告

徒手整復不能であった背側転位型基節骨骨頭骨折の1例

著者: 友利裕二 ,   黒田浩司

ページ範囲:P.1141 - P.1145

 掌側板が整復阻害因子であった右中指基節骨骨頭骨折の1例を経験した.症例は12歳の女児で,突き指で受傷し近医で指ブロック下に徒手整復が行われたが,整復不能で当院を紹介され受診した.初診時単純X線像で掌側に第3骨片を有する背側転位型基節骨骨頭骨折を認め,観血的治療を行った.掌側進入で骨折部を確認すると,掌側板が整復阻害因子となっていた.本症例のように鳥嘴状の掌側骨片を有する背側転位型指節骨骨折では,掌側板が整復阻害因子となっている可能性があるため,無理な整復操作を行わずに観血的に整復固定を行うことが重要である.

診断に難渋した足関節踵腓靱帯損傷の1例

著者: 山本博史

ページ範囲:P.1147 - P.1151

 軽微な外傷をきっかけに,足関節外側部痛を伴うロッキング症状を呈し,術前には診断ができなかった症例を経験した.患者は,正座から立ち上がったときに足関節外側部痛を生じ,足関節が動かせなくなることがあった.術前検査として足関節造影検査が有効で,踵腓靱帯損傷が疑われた.術中所見において,踵腓靱帯が距腓関節に嵌頓しており,伸長し細くなった靱帯を関節内から引っ張り出すことができた.この靱帯を縫縮することにより,術後9カ月の現在,ロッキング症状と疼痛が消失し,正座も可能となった.

書評

『EULARリウマチ性疾患超音波検査テキスト』 フリーアクセス

著者: 西田圭一郎

ページ範囲:P.1126 - P.1126

 近年わが国でも関節リウマチ(RA)をはじめとしたリウマチ性疾患の診断・治療における超音波検査の有用性が広く認識されるようになった.各地で開催される講習会は,新しい技術を診療・研究に取り入れようと参加する多くの医師・技師によっていずれも活気に満ちている.本書はヨーロッパリウマチ学会(EULAR)の超音波講習会の内容に基づく“Essential Applications of Musculoskeletal Ultrasound in Rheumatology”の日本語版であり,このタイミングでup-to-dateな世界標準の超音波テキストを翻訳・出版していただいたことに心から感謝する.

 前半は超音波検査の原理,ピットフォールにはじまり,正常解剖およびリウマチ学に必要な滑膜炎・骨びらん・腱・付着部炎・軟骨・末梢神経・筋を病理と照らし合わせながら解説がなされている.中盤ではリウマチ性疾患の超音波検査の各論が述べられており,RA,変形性関節症から結晶関連関節炎や唾液腺の超音波,肩関節の超音波,小児の付着部炎など,中~上級レベルの超音波の実践まで幅広く学習することが可能である.本書は単にリウマチ学における超音波の実習書にとどまらず,外傷,スポーツ医学,変性疾患など運動器全般を扱う一般整形外科医にとっても魅力的なテキストともなっている.さらに後半では超音波ガイド下の注射や生検,わが国ではまだ馴染みの浅い造影超音波検査の原理と臨床応用といった応用技術についても記載されている.何と言っても本書の特徴は近年の超音波機器の発展をみせつける圧倒的に美しい画像と理解しやすいシェーマにあり,各章に豊富な引用文献が記載されていることも,自己学習においてさらに理解を深めるために非常に有用である.巻末には,世界各地における超音波教育・トレーニングの実際が報告され,今後の進歩として三次元超音波についても触れられている.

INFORMATION

第53回関東整形災害外科学会 フリーアクセス

ページ範囲:P.1093 - P.1093

日時:2013年3月28日・29日

会場:マロニエプラザ(栃木県宇都宮市)

第5回THA再置換セミナー フリーアクセス

ページ範囲:P.1098 - P.1098

日時:平成25年(2013年)3月7日(木)・8日(金)

場所:関西医科大学附属枚方病院〔大阪府枚方市新町2丁目3番1号〕

   TEL:072-804-0101(代表)

第25回日本肘関節学会学術集会 フリーアクセス

ページ範囲:P.1112 - P.1112

会期:平成25(2013)年2月8日(金),9日(土)

会場:都市センターホテル(東京都千代田区平河町2-4-1)

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欧文目次 フリーアクセス

ページ範囲:P. - P.

次号予告 フリーアクセス

ページ範囲:P.1153 - P.1153

投稿規定 フリーアクセス

ページ範囲:P.1154 - P.1154

文献の書き方 フリーアクセス

ページ範囲:P.1155 - P.1155

あとがき フリーアクセス

著者: 土屋弘行

ページ範囲:P.1156 - P.1156

 皆さん,秋の夜長をどうお過ごしでしょうか? 今年の猛暑は過ぎ去り,大変勉強には適した気候になりました.「臨床整形外科」11月号も読み応え十分で,新たな知識や情報の収集には持って来いです.医学は常に温故知新が重要であり,それを通して進歩していくと考えています.視座では,東京大学の田中栄教授が利益相反について書かれています.欧米の学会では,数年前から学会発表のはじめのスライドに必ずdisclosureを求められています.今後は日本でも同様になっていくでしょう.

 さて,陰暦10月の異名は神無月です.神無月の語源は,神を祭る月であることから「神の月」とする説が有力とされ,「無」は「水無月」と同じく「の」を意味する格助詞「な」だそうです.中世の俗説には,10月に全国の神々が出雲大社に集まり,諸国に神がいなくなることから「神無月」になったとする説があり,出雲国では反対に「神有月(かみありづき)」と呼ばれています.その他の説では,雷の鳴らない月で「雷無月(かみなしづき)」が転じたとする説や,新穀で酒を醸す月なので「醸成月(かみなしづき)」が転じたとする説があるそうです.11月は霜月ですが,「霜降り月・霜降月(しもふりつき)」の略とする説が有力だそうです.その他,十は満ちた数で一区切りなので上月になり,それに対して下月とする説や,神無月を「上な月」と考えて「下な月」とする説など,上下の下とみる説や,「食物月(をしものつき)」の略,「摺籾月(すりもみつき)」の意味からきている説などがあります.いろいろな説があり,全くもって医学と通じています.

基本情報

臨床整形外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1286

印刷版ISSN 0557-0433

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