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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科47巻11号

2012年11月発行

文献概要

誌上シンポジウム 橈骨遠位端骨折の治療

術前にどのような説明をするか

著者: 西浦康正1

所属機関: 1筑波大学附属病院土浦市地域臨床教育ステーション

ページ範囲:P.1077 - P.1079

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 橈骨遠位端骨折に対する手術における術前の説明事項について概説する.説明する必要がある項目は,手術が必要とされる理由と予想される治療成績,具体的な手術法,術後の外固定と手指・肩の運動,術後の機能回復の経過,起こりうる合併症などである.手術法としては,近年,掌側ロッキングプレート固定術が最も一般的であるが,重篤な合併症として腱断裂が問題となっている.抜釘の可能性に関しては,術前に患者に説明しておき,必要に応じ抜釘を行うのが現実的と思われる.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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