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著者: 土屋弘行
所属機関:
ページ範囲:P.1156 - P.1156
文献購入ページに移動さて,陰暦10月の異名は神無月です.神無月の語源は,神を祭る月であることから「神の月」とする説が有力とされ,「無」は「水無月」と同じく「の」を意味する格助詞「な」だそうです.中世の俗説には,10月に全国の神々が出雲大社に集まり,諸国に神がいなくなることから「神無月」になったとする説があり,出雲国では反対に「神有月(かみありづき)」と呼ばれています.その他の説では,雷の鳴らない月で「雷無月(かみなしづき)」が転じたとする説や,新穀で酒を醸す月なので「醸成月(かみなしづき)」が転じたとする説があるそうです.11月は霜月ですが,「霜降り月・霜降月(しもふりつき)」の略とする説が有力だそうです.その他,十は満ちた数で一区切りなので上月になり,それに対して下月とする説や,神無月を「上な月」と考えて「下な月」とする説など,上下の下とみる説や,「食物月(をしものつき)」の略,「摺籾月(すりもみつき)」の意味からきている説などがあります.いろいろな説があり,全くもって医学と通じています.
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