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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科47巻12号

2012年12月発行

文献概要

症例報告

脊椎内視鏡手術でサルベージが可能であった難治性腰痛とみなされていた腰椎多数回手術例(MOB)の1例

著者: 寺口真年1 山田宏1 河合将紀1 筒井俊二1 前田孝浩1 吉田宗人1

所属機関: 1和歌山県立医科大学整形外科

ページ範囲:P.1255 - P.1259

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 腰椎手術後の遺残症状は多様であるが,いわゆる腰痛に関しては有効な治療手段を講じることができず,漫然と保存的治療を継続していることが少なくない.今回われわれは,難治性腰痛に対して神経根ブロックを試みたところ,患者の満足する十分な除痛効果を確認できた腰椎多数回手術(MOB)症例を経験した.このため,神経根性腰痛と診断し,脊椎内視鏡を用いてサルベージ手術を追加したところ良好な結果を得た.われわれが経験したように,神経根性腰痛は確かに存在するため,難治性腰痛の治療に際しては,本病態の可能性も十分に検討しなければならない.

参考文献

1) Deyo R, Mirza S, Martin B, et al:Trends, major medical complications, and charges associated with surgery for lumbar spinal stenosis in older adults. JAMA 303:1259-1265, 2010
2) 菊地臣一:腰痛.第1版.医学書院,東京,2003
3) 紺野慎一:神経根性腰痛.日本腰痛会誌13:48-51,2008
4) 佐藤勝彦,菊地臣一:神経ブロックによる腰痛の分析―脊柱由来の髄節性,非髄節性腰痛の検討.日本腰痛会誌4:81-88,1988
5) 山下俊彦:椎間関節性腰痛の基礎.日本腰痛会誌13:24-30,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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