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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科47巻2号

2012年02月発行

文献概要

調査報告

日本における慢性疼痛保有者の実態調査―Pain in Japan 2010より

著者: 矢吹省司1 牛田享宏2 竹下克志3 佐浦隆一4 小川節郎5 勝俣明子6 畠中聡6

所属機関: 1福島県立医科大学医学部整形外科 2愛知医科大学学際的痛みセンター 3東京大学大学院医学系研究科整形外科学 4大阪医科大学総合医学講座リハビリテーション医学教室 5日本大学医学部麻酔科学系麻酔科学分野 6ムンディファーマ株式会社

ページ範囲:P.127 - P.134

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 背景:現在のわが国の慢性疼痛の有病率の把握と,慢性疼痛の治療実態(1次調査),患者ニーズの把握(2次調査)を目的として全国調査(インターネットリサーチ)を実施した.

 対象と方法:回収サンプル数は1次調査41,597名,2次調査5,998名で,慢性疼痛の有病率は全成人の22.5%,推定患者数は2,315万人であった.

 結果:疼痛部位は運動器がほとんどであり,医療機関を受診した慢性疼痛患者の80%以上が整形外科を受診したが,患者の治療に対する満足度は高くなかった.

 まとめ:整形外科医は慢性疼痛の知識を増やし有効な治療法を確立する必要があると考えられた.

参考文献

1) American Pain Society-Website:Chronic Pain in America:Roadblocks to Relief. 〈http://www.ampainsoc.org/resources/roadblocks/〉 acccessed November 11.2011
2) American Pain Society-Website:Decade of Pain Control and Research. 〈http://www.ampainsoc.org/decadeofpain/〉 accessed November 11.2011
3) Breivik H, Collett B, Ventafridda V, et al:Survey of chronic pain in Europe:prevalence, impact on daily life, and treatment. Eur J Pain 10:287-333, 2006
4) 服部政治,竹島直純,野口隆之・他:日本における慢性疼痛を保有する患者に関する大規模調査.ペインクリニック25:1541-1551,2004
5) 齋藤洋司,小川節郎,眞下 節・他:慢性疼痛に対する薬物治療を中心とした治療実態調査―日本,米国,ドイツの比較.Pharma Medica 28:137-148,2010
6) 矢吹省司,牛田享宏,竹下克志・他:日本における慢性痛患者の実態調査―Pain in Japan 2010より(会).第19回日本腰痛学会プログラム・抄録集:68,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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