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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科47巻3号

2012年03月発行

文献概要

誌上シンポジウム 大震災と整形外科医

―岩手県での経験から―身元不明遺体の治療痕跡を利用した個人識別の経験

著者: 沼田徳生1 蒔苗永2

所属機関: 1岩手県立釜石病院整形外科 2順天堂大学医学部心臓血管外科

ページ範囲:P.207 - P.210

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 筆者の勤務する医療圏は岩手県沿岸部にあり,津波によって多数の犠牲者が発生した.現地では,災害医療と並行して身元確認作業が行われた.われわれが日常診療で用いるインプラントはロット番号で管理されており,個人識別の手掛かりになると考えた.震災発生後,筆者らは遺体安置所と寺院を訪問し,身元不明遺体の手術瘢痕と火葬後に発見された人工物を調査した.その際,整形外科インプラントの他にも診療で用いられている挿入物が数種発見された.調査結果の一部は個人識別・身元確認に有用であった.筆者らの試みを紹介する.

参考文献

1) David S:INTERPOL DVI best-practice standards―An overview. Forensic Sci Int 201:18-21, 2010
2) 三上八郎:大災害における身元確認.治療84:1300-1306,2002
3) Petju M, Suteerayongprasert A, Thongpud R, et al:Importance of dental records for victim identification following the Indian Ocean tsunami disaster in Thailand. Public Health 121:251-257, 2007
4) Simpson EK, James RA, Eitzen DA, et al:Role of orthopedic implants and bone morphology in the identification of human remains. J Forensic Sci 52:442-448, 2007
5) Wilson RJ, Bethard JD, DiGangi EA, et al:The use of orthopedic surgical devices for forensic identification. J Forensic Sci 56:460-469, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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