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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科47巻4号

2012年04月発行

文献概要

誌上シンポジウム 壮年期変形性股関節症の診断と関節温存療法 前・初期股関節症の手術療法

寛骨臼移動術

著者: 神宮司誠也1

所属機関: 1九州労災病院整形外科

ページ範囲:P.325 - P.330

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 寛骨臼移動術は,寛骨臼を関節軟骨面とともに移動させる手術として,1956年に西尾が初めて報告した,臼蓋形成不全による亜脱臼性股関節症に対する骨盤骨切り術である.寛骨臼を球状に掘り出して主に外側かつ軽度前方へ移動することで,骨頭の被覆を改善し,関節の安定性を得ることを目的とする.壮年期とは働き盛りの年代であり,治療期間に時間がかかる治療方法なので,手術の意義を含めて十分に説明したうえで行う必要がある.また,疾患が進行している場合もあるが,進行期でも良好な結果の得られる関節が含まれており,壮年期においても選択肢のひとつとなりうる治療方法である.

参考文献

1) Jingushi S, Ohfuji S, Sofue M, et al:Multiinstitutional epidemiological study regarding osteoarthritis of the hip in Japan. J Orthop Sci 15:626-631, 2010
2) Jingushi S, Ohfuji S, Sofue M, et al:Osteoarthritis hip joints in Japan:involvement of acetabular dysplasia. J Orthop Sci 16:156-164, 2011
3) Matsuo A, Jingushi S, Nakashima Y, et al:Transposition osteotomy of the acetabulum for advanced-stage osteoarthritis of the hips. J Orthop Sci 14:266-273, 2009
4) 西尾篤人:先天性股関節脱臼に対する髀臼移動による観血的整復術.日整会誌30:483,1956
5) 野口康男:寛骨臼移動術.新OS NOW11:66-75,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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