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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科47巻6号

2012年06月発行

文献概要

誌上シンポジウム 難治性良性腫瘍の治療

色素性絨毛結節性滑膜炎と腱鞘巨細胞腫の臨床像と治療成績

著者: 中山隆之1 松本誠一1 下地尚1 阿江啓介1 谷澤泰介1 五木田茶舞1 早川景子1 青木薫1 市川二郎1 川口智義1 元井紀子2

所属機関: 1がん研有明病院整形外科 2がん研究所病理部

ページ範囲:P.527 - P.531

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 1978年から2010年までに当科で治療を行った色素性絨毛結節性滑膜炎(pigmented villonodular synovitis)および腱鞘巨細胞腫(giant cell tumor of tendon sheath)の179例について発育形態と術後再発率について検討した.術後再発は25例(14%)であり,発生部位別では,足関節周囲が最多で7例(58.3%),次に膝が5例(19.2%)であった.発育形態別の再発率は多発性が最も高く8例(44%)であった.また,骨内病変と関節内病変をともに認める場合は20例中10例(50%)に再発を認めた.術後再発までの期間は半数以上が術後2年以内であったが,術後5年以上を経過して再発した例が5例(20%)あった.膝発生例では腫瘍切除後も関節変形が進行するため,長期の経過観察が必要である.

参考文献

1) Ushijima M, Hashimoto H, Tsuneyoshi M:Giant cell tumor of the tendon sheath (nodular tenosynovitis). A study of 207 cases to compare the large joint group with the common digit group. Cancer 57:875, 1986
2) Weiss S W, Goldblum JR:Enzinger & Weiss's Soft Tissue Tumors. 5th ed, Mosby Elsevier, St. Louis, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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