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雑誌目次

雑誌文献

臨床整形外科47巻7号

2012年07月発行

雑誌目次

視座

地域医療再生と整形外科

著者: 和田卓郎

ページ範囲:P.611 - P.611

 平成22年(2010年)9月,北海道の寄付講座・道民医療推進学講座が開講した.メンバーは整形外科,消化器外科,血液内科,循環器内科の専門医4名である.地域医療の担い手は総合医であるが,その養成と充足には時間がかかる.専門医の立場から,地域,特に地域中核病院における専門医の適切な配置,派遣システム構築に寄与することが本講座設立の目的である.

 今日の地域における医師不足,地域医療崩壊には様々な原因がある.筆者は,社会構造の変化に伴う地方の経済・文化的衰退,特に教育環境の問題も1つの大きな要因と考えている.北海道の面積は,東北6県に新潟県を加えたものに匹敵する.仮に大学病院(札幌,旭川)の医師を地域の病院に派遣しようとすると,自宅からの通勤は困難で転居が必要になる.多くの医師が子弟の教育を考慮し,単身で赴任する.医師が地域医療に対していかに高い志を持っていたとしても,単身生活が続けばやがて疲弊してしまう.総合医,専門医を問わず医師が地域に居つかない原因になっている.解決には,医師を都市・地域間で円滑に異動させるシステムを構築する以外にない.卒後一定年限,医師を強制的に地域医療に従事させようという声もあるが,筆者は賛同できない.若い医師の地域医療に対するモチベーションの低下を危惧するからである.

論述

思春期特発性側弯症Lenke type5カーブに対する後方矯正固定術における固定範囲短縮の試み

著者: 岡田英次朗 ,   渡辺航太 ,   小倉洋二 ,   高橋洋平 ,   細金直文 ,   岩波明生 ,   辻崇 ,   石井賢 ,   中村雅也 ,   戸山芳昭 ,   千葉一裕 ,   松本守雄

ページ範囲:P.613 - P.618

 背景:思春期特発性側弯症Lenke type5カーブに対する椎弓根スクリューを用いた後方矯正固定術の固定範囲について検討した.

 対象と方法:Lenke type5カーブ21例を対象とした.頭側固定端(UIV)を終椎とした終椎群と,UIVを終椎から1椎体尾側とした短縮群の2群に分類し,矯正率などのX線所見とSRS-22スコアを比較検討した.

 結果:最終調査時の平均矯正率は短縮群71%で,終椎群の86%と比較して低下していたが,他の単純X線パラメーターは両群間に有意差はなかった.SRS-22の各平均サブスコアおよび総合スコアは両群間に有意な差は認めなかった.

 まとめ:Lenke type5のUIVは,終椎から1椎体尾側へ短縮することが可能である.

肩こりの客観的評価および関連要因の検討

著者: 藤井朋子 ,   松平浩 ,   野間香 ,   石塚朗子 ,   山田浩司 ,   有阪真由美 ,   東川麻子

ページ範囲:P.619 - P.624

 背景:肩こりはよくある愁訴であるが,病態はよくわかっていない.

 対象と方法:企業の健診時に男83人,女37人,平均36.4歳に対し肩こりの有無や自覚的な程度などの自記式調査と僧帽筋部の筋硬度測定を行った.肩こりの程度と筋硬度に相関があるかを検討した.また肩こりなし群と強い肩こりあり群の特徴を比較した.

 結果:肩こりは女性に多く,自覚的程度も女性が高かった.筋硬度と肩こりの程度とに有意な正の相関はなかった.強い肩こりあり群ではなし群と比べ自覚的な疲労蓄積度が高かった.

 まとめ:肩こりは女性に多く,肩こりと心的ストレスの関与が示唆された.

手術手技/私のくふう

超音波骨メスを用いて後方進入前方骨化巣切除術を行った胸椎分節型後縦靱帯骨化症の1例

著者: 岡田基宏 ,   中川幸洋 ,   山田宏 ,   南出晃人 ,   岩崎博 ,   吉田宗人

ページ範囲:P.625 - P.630

 胸椎後縦靱帯骨化症において後方進入による前方骨化巣切除は合併症の頻度が高いとする報告がある一方,直接圧迫因子を除去する術式であるため他の術式と比較して改善率に優るという報告がある.今回われわれは,多椎間に渡る胸椎分節型後縦靱帯骨化症に対して,電気生理学的手法と術中脊髄超音波検査を用いて障害高位を特定し,その部位に対してハンドピースの先端を独自に改良した超音波骨メスを使用して後方進入前方除圧術を施行した結果,安全で効果的に骨化巣切除が可能であった症例を経験したので報告する.

最新基礎科学/知っておきたい

ホメオボックス遺伝子Mohawkと腱の発生

著者: 鬼塚奈緒子 ,   浅原弘嗣

ページ範囲:P.632 - P.634

 腱は筋肉と骨,あるいは筋腹と筋腹をつなぐことで,筋肉の力を骨格に伝達し体を動かすことを可能にする.腱とそれらを構成する細胞は,生物学的にも非常に興味深い対象であり,かつ医学的にも重要な組織であるにもかかわらず,ほかの間葉前駆細胞と比較すると腱の組織形成の分子機構に関してはほとんど解明されていない.腱は屈筋腱損傷,腱板断裂,アキレス腱断裂などに代表されるように,外傷や使いすぎ,加齢による変性によって障害を受けるが,腱の治癒能力は弱く完全に修復することは稀である.またエーラス・ダンロス症候群では1型コラーゲン遺伝子が変異しコラーゲンの生成に異常を生じることがわかっている.

 近年,人工腱の作成や間葉系幹細胞を使用する再生医学の研究が盛んになるにつれて,腱に関する生化学についてのより深い理解が必要とされている3)

連載 知ってますか?整形外科手術の変遷・4

髄内釘骨接合術

著者: 糸満盛憲

ページ範囲:P.636 - P.642

 髄内釘は長管骨骨折に対する骨接合術に用いるインプラントとして第1選択になっているが,現在のように手術器具が整備されて,誰でも使える手技として普及するようになってまだ30年程度しか経っていない.長い発展の歴史を振り返りながら,最近の目まぐるしい変化についても述べてみたい.

整形外科最前線 あなたならどうする?・7

整形外科最前線 あなたならどうする?

著者: 松原秀憲 ,   土屋弘行

ページ範囲:P.643 - P.647

症例

患者:65歳,女性

主訴:右膝関節部痛,右下肢変形

既往歴:特記すべきものなし

現病歴:12歳時に右脛骨骨髄炎となり,これまで10回の手術を施行された.その後,脚長差,変形はあったが特に不都合なく生活していた.65歳時に特に誘因なく,歩行時の右膝関節外側部痛を認め,根本的な治療を希望され当科を紹介された.

 身体所見上,右下腿に著明な変形を認め,棘果長(SMD)で10cmの脚長差を認めた.脚長差のため,墜落性跛行を認めた(図1).

 単純X線像上,右脛骨骨幹部は幼少時の手術のため切除されていた.右腓骨は上方化し肥大していた(図2).

 MRI上,大腿骨外側顆部と脛骨近位外側にbone marrow edemaを認め,stress fractureが考えられた(図3).

医者も知りたい【医者のはなし】・52

C. W. フーフェラントと緒方洪庵

著者: 木村專太郎

ページ範囲:P.650 - P.654

■まえがき

 江戸幕末の医学の歴史,とくに蘭医学をひも解くと緒方洪庵と杉田成郷の「扶氏(フーフェラント)の医戒」についての記述がある.西洋の医学校では,「ヒポクラテスの医箴」を教え,暗誦させる.残念ながら日本の医学校では取り立てて教えなかったように思う.しかし最近では,一般教養の時間に「医の倫理学(medical ethics)」の講義の中で取り上げられているようである.

 私が米国で外科研修を受けた時代に学んだ「ヒポクラテスの医箴」の中で,患者に毒を与えない,貧富の差別をしないなどの項目があるが,「守秘義務」の項も当然のことだが大切であると思っていた.最近では,「プライバシー」が医学界や一般社会でも強調されていることは,大変に喜ばしい.

成長期のスポーツ外傷・障害と落とし穴・20

大腿部

著者: 河原勝博 ,   帖佐悦男

ページ範囲:P.655 - P.658

診断のポイント

1) 1年以上の経過がある.

2) 大腿部四頭筋の収縮で腫瘤が増大する.

3) 安静時に痛みがなく,運動時に痛みを認める.

4) 大腿部には発赤,熱感などは認めない.

臨床経験

特発性脊髄硬膜外血腫(SSEH)に対する治療法選択―9例の治療経験をもとに

著者: 濱田知 ,   日置暁 ,   伏見一成 ,   高澤真 ,   宮本敬 ,   清水克時

ページ範囲:P.659 - P.663

 特発性脊髄硬膜外血腫(spontaneous spinal epidural hematoma:SSEH)に対して,従来は積極的な手術が推奨されていたが,近年,保存的治療での良好な結果の報告も散見されるようになった.SSEHによって神経障害を発症し当院で治療を行った9例(保存的治療7例,手術施行2例)ついて検討を行った.保存的治療を行った患者のうちの2例は不完全回復であったが,その他の7例は完全回復した.全例が自宅生活に復帰でき,比較的満足な結果であった.患者の全身状態を正しく評価し,神経症状の重症度と経時的変化をよく観察して治療法を選択する必要があると考えられた.

高齢者骨粗鬆症性椎体骨折に対する手術成績の検討

著者: 武中章太 ,   向井克容 ,   細野昇 ,   淵矢剛司 ,   冨士武史

ページ範囲:P.665 - P.673

 骨粗鬆症性椎体骨折に対して施行した前方固定術9例(A群),前方後方合併手術8例(AP群),後方短縮骨切り術9例(S群)を後ろ向きに比較検討した.再手術例では再手術直前を,再手術なしの症例では最終観察時をend pointと定義し術式間の比較に用いた.AP群が他の2群と比べ有意に手術時間が長く,S群がA群に比べ有意に術直後矯正角が大きかった.統計学的な有意差はなかったものの最大改善時およびend pointの腰背部痛,end pointの移動能力,矯正損失(術直後→end point)においてS群でよい傾向がみられた.end pointの設定により,S群においてよい結果が得られていた.

Tight filum terminaleの術後成績―若年発症と成人発症の比較

著者: 須賀潤 ,   駒形正志 ,   荒神裕之 ,   宮本哲 ,   佐々木伸 ,   小杉雅英

ページ範囲:P.675 - P.683

 Tight filum terminaleの術後成績に関して,若年発症と成人発症の回復過程を比較検討した研究は渉猟し得た範囲ではいまだみられていない.当科で終糸切離を施行し術後6カ月以上経過観察した18例について,10代で発症した5例(A群)と20代以降で発症した13例(B群)の2群に分け,臨床症状,神経学的所見および術後成績について比較検討した.主訴は両群とも腰痛または下肢痛で大差なく,神経学的所見も明らかな違いはなかった.術前のJOAスコアはA群が平均15.5点,B群が平均15.2点と差はないが(p=0.98),術後2カ月ではA群25.8点,B群19.8点とA群の回復が良好で(p=0.01),術後6カ月ではA群28.3点,B群23.6点とともに回復するもA群の回復が有意に優れていた(p=0.003).今回の調査から,若年発症のtight filum terminaleは終糸切離により成人発症よりも速やかにかつ良好な改善が得られることが示唆された.

Spindle cell lipoma(紡錘形細胞脂肪腫)の治療経験

著者: 齊藤正徳 ,   松本誠一 ,   下地尚 ,   阿江啓介 ,   谷澤泰介 ,   澤村千草 ,   五木田茶舞 ,   早川景子 ,   中山隆之 ,   元井紀子

ページ範囲:P.685 - P.690

 紡錘形細胞脂肪腫は,比較的稀な良性脂肪性腫瘍の1種である.組織学的には成熟脂肪細胞と紡錘形細胞により構成され,間質には膠原線維や粘液性基質が混在している.放射線画像所見および病理組織診断について検討した.CTおよびMRI画像所見は多彩であり,一定の所見を認めず,悪性腫瘍との鑑別を要する例もあった.画像は脂肪成分,線維成分,粘液基質の存在割合によって多彩な像を示した.

臼蓋形成不全股における大腿骨頭中心の位置変化

著者: 萩尾慎二 ,   松原正明

ページ範囲:P.691 - P.694

 背景:正常股,前股関節症の大腿骨頭中心位置について調査を行ったので報告する.

 対象と方法:立位正面X線写真で正常股または前股関節症と診断された女性患者38症例57関節を対象に大腿骨頭中心位置とSharp角,center-edge(CE)角,acetabular head index(AHI)との相関を調査した.

 結果:大腿骨頭中心はAHIが10%,CE角が10°減少するごとに2.0mm外方化し,Sharp角が10°増加するごとに5.3mm上方化する.正常の骨頭中心は涙痕下端より16.8mm上方,34.2mm外側にあると算出された.

 まとめ:CE角,AHIが小さくSharp角が大きい前股関節症の患者では大腿骨頭が上方化,外方化している.

症例報告

坐骨神経痛で発症しFDG-PET/CTにて特徴的な所見を有したneurolymphomatosisの1例

著者: 渡辺真生 ,   竹中聡 ,   長本行隆 ,   伊村慶紀 ,   橋本伸之 ,   中紀文 ,   吉川秀樹

ページ範囲:P.695 - P.699

 悪性リンパ腫は稀に末梢神経浸潤を来し,その病態をneurolymphomatosis(NL)という.今回われわれは坐骨神経痛で発症したNLを経験したので報告する.本症例は,腰椎疾患による坐骨神経痛を疑われ,開窓術を施行されたが改善せず,FDG-PET/CTで坐骨神経に沿った病変が判明し,生検で悪性リンパ腫によるNLと診断がついた.多くのNLは悪性リンパ腫の経過中に全身播種病変の一病変として出現するが,稀にNLによる神経症状が悪性リンパ腫の初発症状となる場合があり注意を要する.

Ender釘固定成績不良例の考察

著者: 玉木亮 ,   伊藤匡史 ,   島本周治 ,   牧山尚也 ,   加藤義治

ページ範囲:P.701 - P.705

 Ender釘術後に他の内固定具で再手術が必要となった3例を経験した.症例1は挿入nailが短く骨折部での回旋不安定が原因となりnailが折損,脱落した.症例2は免荷が守れずnailの折損が生じた.症例3は片麻痺症例でnail先端が菲薄化した皮質骨を穿破した.Ender釘固定はフレキシブルであり,多くの長管骨骨折に適応があり,低侵襲であるという利点もある.ただし,今回経験した症例のように,Ender法の術後成績はnailの位置,骨強度や後療法によって影響を受けやすく,安定した成績を得ることは決して容易ではない.一方,Ender釘は多発外傷例や低侵襲手術が必要な例に適応があることから,適応を慎重に検討したうえで習熟すべき技術と考える.

観血的整復固定術を行った肩関節後方脱臼を伴う4-part骨折の1例

著者: 吉岡広孝 ,   川村孝一朗 ,   安間基雄 ,   川上公誠 ,   望月猛

ページ範囲:P.707 - P.710

 肩関節後方脱臼骨折は稀であり,診断,整復も困難で観血的治療を要することが多い.今回われわれは観血的に治療した1例を経験したので報告する.症例は45歳の男性で,自転車乗車中に転倒し受傷した.単純X線,CTで左肩関節後方脱臼を伴う4-part骨折と診断し,受傷後6日目に全身麻酔下に徒手整復したが整復不能だった.そのため観血的に脱臼整復を行い,その後locking plateによる固定を行った.早期リハビリテーションにより受傷後7カ月の時点で可動域,骨癒合とも良好であった.

書評

『骨外傷の画像診断ハンドブック』 フリーアクセス

著者: 松下隆

ページ範囲:P.630 - P.630

 今のような臨床研修制度が始まる前は多くの大学で,国家試験合格後すぐに大学の整形外科教室に入局し,いわゆるon the job trainingのなかで骨外傷の画像診断能力を身につけていた.今の臨床研修制度の下では,整形外科医になる前から救急外来やERで研修を受けることが多く,症例を前にして「折れているのか,折れていないのか」という判断を下さなければならない機会が増えていると思う.そのような研修医にとって,骨外傷に詳しい放射線科医が書いた本書はまさに福音書となるであろう.

 序文によると,著者の江原茂先生は,30年前ニューヨークの救急病院で次から次へと送られてくる救急症例の画像を前に整形外科研修医達と議論を重ねる毎日を送っておられたとのことである.そのときにバイブルとしていたのがRobert Schultz著のLanguage of Fracturesという教科書だったとのことで,おそらく江原先生はその教科書の日本語版となることを目指して本書を執筆されたのであろう.厳しい実地訓練を積まれた江原先生だからこそ他書に類のない本書のような優れた教科書を作ることができたのだと思う.

INFORMATION

第37回整形外科エコーセミナー(入門コース) フリーアクセス

ページ範囲:P.642 - P.642

期日:平成24年9月2日(日),午前9時~午後5時頃

主催:日本整形外科超音波研究会,教育研修委員会

会場:青蓮会館(京都府立医大学友会館)

第53回乳児股関節エコーセミナー フリーアクセス

ページ範囲:P.647 - P.647

期日:2012年9月14日(金),9月15日(土)

主催:日本整形外科超音波研究会,教育研修委員会

会場:信濃医療福祉センター(〒393-0093 長野県諏訪郡下諏訪町社字花田6525-1)

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欧文目次 フリーアクセス

ページ範囲:P. - P.

次号予告 フリーアクセス

ページ範囲:P.713 - P.713

投稿規定 フリーアクセス

ページ範囲:P.714 - P.714

文献の書き方 フリーアクセス

ページ範囲:P.715 - P.715

あとがき フリーアクセス

著者: 戸山芳昭

ページ範囲:P.716 - P.716

 最近,日本では173年ぶり(東京で)の金環日食,634mの世界一高い東京スカイツリーオープンが話題となったが,今,世界で最も盛り上がっている国は英国であろう.過去に世界を制圧してきた大英帝国,その英国ではエリザベス女王即位60年のお祝いで沸いている.そして,本号が発刊される7月にはロンドン五輪が開幕する.北京五輪開催が昨日のように感じられるが,本当に時の流れの速さに驚かされる.IT化,グローバル化が進み,すべてにスピードが求められ,時の流れは益々速く感じられるであろう.

 さて,わが日本の現状はどうであろうか.高齢化が進み,医療費や年金を含めた社会保障給付額は100兆円を突破した.国の負債総額も1,000兆円に迫り,国民一人あたりの借金は何と800万円に近づいている.そして,債務残高の国内総生産比は200%と世界最悪である.安定していた長期国債格付けも以前のAAからAAマイナス,そして,つい最近Aプラスへと急降下している.また,生活保護受給者も209万人にのぼり,その支給総額は年間3兆4,000億円に達している.加えて,防衛力を高めるために1機190億円の最新鋭ステルス戦闘機を今後42機(総額8,000億円)購入予定とも聞いている.このように国家財政は極めて厳しい状況下にある.1,200兆円を超えるタンス貯金と低い消費税率,国債の高い国内保有率(95%)などにより,現在のところ財政破綻は免れているが,このままでは近い将来ギリシャと同じ状況に陥るとの指摘がなされている.

基本情報

臨床整形外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1286

印刷版ISSN 0557-0433

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