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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科47巻7号

2012年07月発行

文献概要

連載 医者も知りたい【医者のはなし】・52

C. W. フーフェラントと緒方洪庵

著者: 木村專太郎1

所属機関: 1木村専太郎クリニック

ページ範囲:P.650 - P.654

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■まえがき

 江戸幕末の医学の歴史,とくに蘭医学をひも解くと緒方洪庵と杉田成郷の「扶氏(フーフェラント)の医戒」についての記述がある.西洋の医学校では,「ヒポクラテスの医箴」を教え,暗誦させる.残念ながら日本の医学校では取り立てて教えなかったように思う.しかし最近では,一般教養の時間に「医の倫理学(medical ethics)」の講義の中で取り上げられているようである.

 私が米国で外科研修を受けた時代に学んだ「ヒポクラテスの医箴」の中で,患者に毒を与えない,貧富の差別をしないなどの項目があるが,「守秘義務」の項も当然のことだが大切であると思っていた.最近では,「プライバシー」が医学界や一般社会でも強調されていることは,大変に喜ばしい.

参考文献

1) 藤野恒三郎:緒方洪庵と適塾.適塾記念会,1980
2) 緒方富雄:緒方洪庵傳.岩波書店,1943
3) 緒方富雄:蘭学のころ.弘文社,1950
4) 杉本つとむ:江戸蘭方医からのメッセージ.ぺりかん社,1992
5) 中西雅博:緒方洪庵―幕末の医と教え.思文閣出版,2009
6) 梅渓 昇:緒方洪庵と適塾.大阪大学出版会,1996
7) 杉田絹枝・杉田 勇(訳):フーフェラントCW(著),フーフェラント自伝/医の倫理.北樹出版,1995

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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