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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科47巻7号

2012年07月発行

文献概要

臨床経験

臼蓋形成不全股における大腿骨頭中心の位置変化

著者: 萩尾慎二1 松原正明2

所属機関: 1埼玉県総合リハビリテーションセンター 2日産玉川病院股関節センター

ページ範囲:P.691 - P.694

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 背景:正常股,前股関節症の大腿骨頭中心位置について調査を行ったので報告する.

 対象と方法:立位正面X線写真で正常股または前股関節症と診断された女性患者38症例57関節を対象に大腿骨頭中心位置とSharp角,center-edge(CE)角,acetabular head index(AHI)との相関を調査した.

 結果:大腿骨頭中心はAHIが10%,CE角が10°減少するごとに2.0mm外方化し,Sharp角が10°増加するごとに5.3mm上方化する.正常の骨頭中心は涙痕下端より16.8mm上方,34.2mm外側にあると算出された.

 まとめ:CE角,AHIが小さくSharp角が大きい前股関節症の患者では大腿骨頭が上方化,外方化している.

参考文献

1) 土井口祐一,岡野邦彦,千葉 恒・他:骨盤傾斜異常と股関節症の進展メカニズム.関節外科23:484-492,2004
2) 藤井玄二,桜井 実,船山完一・他:変形性股関節症 X線計測.日本人成人股関節の臼蓋・骨頭指数.整形外科45:773-780,1994
3) Hasegawa Y, Iwase T, Kitamura S, et al:Eccentric acetabular rotational osteotomy for acetabular dysplasia:Follow-up of one hundred and thirty-two hips for five to ten years. J Bone Joint Surg Am 84:404-410, 2002
4) 土方浩美,田川 宏,豊島弘道:亜脱臼性股関節症に対する寛骨臼回転骨切り術の適応と成績.東女医大誌54:618-623,1984
5) 日本整形外科学会診療ガイドライン委員会:変形性股関節症診療ガイドライン.南江堂.東京,pp63-65,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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