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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科48巻10号

2013年10月発行

文献概要

症例報告

早期乳児てんかん性脳症後のWest症候群に合併した右股関節脱臼の1例

著者: 西山正紀1 山田総平1 中野祥子2 西村淑子2 浦和真佐夫2 二井英二2

所属機関: 1国立病院機構三重病院整形外科 2三重県立草の実リハビリテーションセンター整形外科

ページ範囲:P.1053 - P.1056

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 難治性てんかんに伴う股関節脱臼の治療は困難である.早期乳児てんかん性脳症を発症し,生後7カ月でWest症候群に移行した1例を経験した.痙攣コントロール中,右股関節亜脱臼が高位脱臼に進行し,3歳4カ月時にハムストリング近位全切離を含む股関節周囲筋解離術で整復した.後療法は,開排装具,外転装具を着用し,4歳7カ月現在,右股関節は安定し,疼痛は消失した.股関節整復後はてんかん症状に改善もみられた.

参考文献

1) Dobson F, Boyd RN, Parott J, et al:Hip surveillance in children with cerebral palsy. J Bone Joint Surg Br 84:720-726, 2002
2) Hagglund G, Lauge-Pederson H, Persson M, et al:Radiographic threshold values for hip screening in cerebral palsy. J Child Orthop 1:43-47, 2007
3) 本間政文:股関節周囲筋解離術.脳性麻痺と脳血管障害後片麻痺の手術療法.OS NOW16.メジカルビュー社,東京:pp30-36,2002
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5) 松尾 篤:当院での脳性麻痺股関節脱臼,亜脱臼に対する治療方針.脳性麻痺の外科研究会誌22:145-147,2012
6) 武田真幸,窪田秀明,桶谷 寛・他:当センターにおける股関節整形外科的選択的痙性コントロール手術(OSSCS)による股関節亜脱臼の中期治療成績.脳性麻痺の外科研究会誌22:85-90,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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