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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科48巻11号

2013年11月発行

文献概要

調査報告

秋田県における雪下ろし外傷の現況

著者: 畠山雄二1 千馬誠悦1 成田裕一郎1 宮本誠也1 小林志1 佐々木香奈1 小原信宏2 清野洋一3

所属機関: 1中通総合病院整形外科 2秋田県庁総務部総合防災科 3秋田県秋田市消防本部

ページ範囲:P.1091 - P.1094

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 目的:この研究の目的は秋田県の雪下ろし外傷の現況を報告することである.

 対象と方法:対象は2009年12月から2012年3月までに雪下ろし外傷で救急搬送された352例である.

 結果:発生時期は1月が最も多く(200人;56.8%),県南内陸部での受傷が最多(202人;57.4%)であった.年齢別では65歳以上が約半数を占めていた.受傷原因は223人が屋根からの転落で,梯子からの転落が112人であった.134人(38.1%)が脊椎損傷を伴い,16人が亡くなっていた.

 まとめ:降雪量が10cm以上で真冬日に多く発生する傾向にあった.

参考文献

1) Franklin BA, Hogan P, Bonzheim K, et al:Cardiac demands of heavy snow shoveling. JAMA 273:880-882, 1995
2) 畠山雄二,千馬誠悦,小林 志・他:腰動脈損傷を伴った腰椎損傷の1例.臨整外46:261-264,2011
3) 国土交通省:豪雪地帯における安心安全な地域づくりに関する調査.2007
4) Lalikos JF, Hayden DB, Rothkopf, DM:The effects of the severe snowstorm of 1996 in the New England community. J Trauma 42:348, 1997
5) Pipas L, Schaefer N, Brown LH:Falls from rooftops after heavy snowfalls:The risks of snow clearing activities. Am J Emer Med 20:635-637, 2002
6) 高木祐介,和久利久,小野寺昇・他:若年成人男性のショベル除雪作業時における深部体温の変化―中国地方の豪雪地帯にて行った実践的研究.日衛誌66:704-710,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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