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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科48巻11号

2013年11月発行

文献概要

臨床経験

頚椎椎弓形成術における頚半棘筋C2棘突起付着部温存の臨床的意義

著者: 村上剛史1 生田光1 馬場省次1 小宮紀宏1 北村貴弘1 仙波英之1 志田原哲1

所属機関: 1唐津赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.1141 - P.1145

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 背景:頚椎椎弓形成術後の軸性疼痛や頚椎アライメント悪化の予防には,頚部深層伸筋である頚半棘筋のC2棘突起付着部を温存することが重要であると報告されている.

 対象と方法:術後1年以上経過観察可能であった28例を対象に,C2棘突起付着部を完全に温存した10例とC2棘突起付着部を骨片付きで切離後再建した18例を比較検討した.

 結果:術後1年時の臨床成績,軸性疼痛の発生率,矢状面アライメントの変化に2群間で有意差はなかった.

 まとめ:頚椎椎弓形成術におけるC2棘突起付着部温存の臨床的意義は認められなかった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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