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Blimp1,Aldh2―骨代謝との関連
著者: 宮本健史12
所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科 2慶應義塾大学総合医科学研究センター
ページ範囲:P.142 - P.145
文献購入ページに移動骨の恒常性は,骨を形成する骨芽細胞と,骨を吸収する破骨細胞との絶妙なバランスの上に制御されており,どちらの細胞に異常が生じても骨の恒常性は破綻する.
筆者らは近年,破骨細胞および骨芽細胞それぞれの分化を制御する新たな分子機構を発見した.1つは,転写抑制因子であるB lymphocyte induced maturation protein 1(Blimp1)で,破骨細胞分化を抑制する転写抑制因子であるB cell lymphoma 6(Bcl6)を抑制することで,結果的に破骨細胞分化を正に制御し,生理的な骨量に対しては負に機能するものである.もう1つは,アルデヒド脱水素酵素の1つであるaldehyde dehydrogenase 2(Aldh2)で,アセトアルデヒドの分解を介して,骨芽細胞をアセトアルデヒドによる酸化ストレスから保護することで分化と骨量を正に制御していることを見出した.本稿ではこれら最近の知見について解説したい.
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