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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科48巻3号

2013年03月発行

文献概要

臨床経験

人工骨頭置換術における前外側進入法の有用性―後外側進入法との比較検討

著者: 仁枝祐一1 金森茂雄1 近藤祐一1 宮川貴樹1 川島健志1 高澤真1 伏見一成1

所属機関: 1木沢記念病院整形外科

ページ範囲:P.297 - P.300

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 背景:人工骨頭置換術において,手術進入法の違いによる術後短期成績への影響を検討した.

 対象と方法:大腿骨頚部骨折に対して人工骨頭置換術を行った30例のうち,後外側進入法を行った例11股(PL群)と前外側進入法を行った例19股(AL群)を比較した.

 結果:手術時間はAL群でやや長かったが,出血量に差はなかった.ステム設置アライメントはAL群で軽度屈曲外反位に設置される傾向であった.

 まとめ:術後早期の歩行能力は,AL法がやや良好な傾向であった.AL法は手術に若干のコツを要するが,早期離床が期待できる有用な進入法と考えられた.

参考文献

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3) Keene GS, Parker MJ:Hemiarthroplasty of the hip―the anterior or posterior approach? A comparison of surgical approaches. Injury 24(9):611-613, 1993
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5) 坂本博史:人工骨頭置換術における後外側アプローチと前外側アプローチの比較.骨折32:130-132,2010
6) 雪澤洋平,稲葉 裕,小林直実・他:MIS-THAにおける中殿筋部分切離が術後成績に及ぼす影響.Hip Joint 36:185-189, 2010
7) 藁科秀紀,松下正矢:前方進入法(DAA)によるセメントステムのX線学的短期成績.Hip Joint 36:205-208, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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