icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科48巻4号

2013年04月発行

文献概要

誌上シンポジウム 腰椎変性側弯症の手術―現状と課題

多椎間PLIFによる腰椎変性側弯症の矯正固定術

著者: 阿部栄二1 小林孝1 阿部利樹1 菊地一馬1 村井肇1

所属機関: 1JA秋田厚生連秋田組合総合病院整形外科

ページ範囲:P.333 - P.339

文献購入ページに移動
 3椎間以上の多椎間posterior lumbar interbody fusion(PLIF)で矯正した腰椎変性側弯症106例の術後成績を側弯型(35例),後側弯型(40例),後弯型(31例)の3つのタイプに分け検討した.手術時平均年齢は約70歳,骨密度は0.650~0.70g/cm2で各型間の差はなかった.側弯では主カーブのみの固定とし,後弯では腰椎内か胸腰移行部までのshort fusionとした.側弯の矯正率は90%以上で矯正損失もなかった.後弯は平均45°矯正されたが,後弯型や後側弯型では固定端周囲の椎体圧潰などで矯正損失は平均10°であった.側弯型では冠状面・矢状面バランスも良好だったが,後側弯型や後弯型では経年的に矢状面バランスが悪化した例が20%あった.

参考文献

1) 阿部栄二,小林 孝,村井 肇・他:多椎間PLIFによる変性側(後)弯症の矯正.関節外科30:473-480,2011
2) 阿部栄二:成人・変性側弯症の手術―多椎間PLIFによる矯正.整形外科Surgical Technique 2:15-29,2012
3) Edwards CC, Bridwell KH, Patel A, et al:Long adult deformity fusions to L5 and the sacrum-a matched cohort analysis. Spine 29:1996-2005, 2004
4) Glassman SD, Breven S, Bridwell K, et al:Correlation of radiographic parameters and clinical symptoms in adult scoliosis. Spine 30:682-688, 2005
5) Lehmer SM, Keppler L, Biscup RS, et al:Posterior transvertebral osteotomy for adult thoracolumbar kyphosis. Spine 19:2060-2067, 1994
6) 松原祐二・他:成人脊柱変形に対する多椎間固定術の検討―腰仙部固定の適応について.脊柱変形23:143-148,2008
7) 宮腰尚久:高齢者の脊柱後彎変形の病態と臨床像.整・災外54:119-126,2011
8) Schwab F, Patel A, Ungar B, et al:Adult spinal deformity-postoperative standing imbalance (How much can you tolerate? An overview of key parameters in assessing alignment and planning corrective surgery). Spine 35:2224-2231, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら