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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科48巻5号

2013年05月発行

文献概要

最新基礎科学/知っておきたい

筋由来サイトカイン myokine

著者: 杉本研1 楽木宏実1

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科老年・腎臓内科学(老年・高血圧内科)

ページ範囲:P.454 - P.457

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■はじめに

 脂肪組織が単なるエネルギー貯蔵庫ではなく,サイトカイン(アディポサイトカイン)を分泌する内分泌臓器であることは,現在異論の余地はないが,骨格筋も運動器や糖代謝器官としての役割だけではなく,運動後にサイトカインやペプチドを産生することが最近報告されており,注目されている.骨格筋から産生されるサイトカインには,IL-6など既知のものも存在し,autocrine/paracrine作用を発揮することがわかってきている.本稿では,筋由来サイトカイン(以下,myokine)について,代表的なサイトカインとその作用,さらにその意義について概説する.

参考文献

1) Bostrom P, Wu J, Jedrychowski MP, et al:A PGC1-α-dependent myokine that drives brown-fat-like development of white fat and thermogenesis. Nature 481:463-468, 2012
2) Ellingsgaard H, Hauselmann I, Schuler B, et al:Interleukin-6 enhances insulin secretion by increasing glucagon-like peptide-1 secretion from L cells and alpha cells. Nat Med 17(11):1481-1489, 2011
3) Guerci A, Lahoute C, Hebrard S, et al:Srf-dependent paracrine signals produced by myofibers control satellite cell-mediated skeletal muscle hypertrophy. Cell Metab 15:25-37, 2012
4) Pedersen BK, Febbraio MA:Muscle as an endocrine organ:Focus on muscle-derived interleukin-6.Physiol Rev 88:1379-1406, 2008
5) Pedersen BK, Febbraio MA:Muscles, exercise and obesity:skeletal muscle as a secretory organ. Nat Rev Endocrinol 8:457-465, 2012
6) 杉本 研:サルコペニアにおける骨格筋ミトコンドリア機能とMyokineの意義.日老医誌49:199-202,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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