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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科48巻5号

2013年05月発行

文献概要

連載 成長期のスポーツ外傷・障害と落とし穴・30

肘関節

著者: 菅田耕1 帖佐悦男2

所属機関: 1国立病院機構都城病院整形外科 2宮崎大学医学部整形外科

ページ範囲:P.483 - P.485

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診断のポイント

 医療面接(問診)による受傷状況の確認,症状の出現時期,腫脹部位,詳細な圧痛部位の確認を行う.小・中学生などの骨端線が閉鎖していない時期には筋・腱実質ではなく,骨端核障害や裂離骨折などとして発症することが多い.本症例のように,X線上明らかな異常所見を認める場合は診断に難渋することはないが,骨端障害や転位の少ない裂離骨折などでは健側との比較が重要となる.また,tangential view(肘関節45°屈曲位正面像)は上腕骨小頭離断性骨軟骨炎や内側側副靱帯起始部裂離骨折・内側上顆骨軟骨障害の診断に有用である.内側側副靱帯障害や上腕骨内側上顆回内屈筋群付着部に由来する障害などでは誘発テスト(外反ストレステスト,回内筋群の抵抗テスト)が重要となる3).さらに必要に応じて超音波検査,CT,MRIなども行う必要がある.

参考文献

1) 柏口新二,井形高明,岩瀬毅信:野球肘―成長期野球肘の自然経過と治療.関節外科8:1357-1365,1989
2) 村田英明,村上恒二,生田義和:野球肘の自然経過.日関外誌12:211-222,1993
3) 村田英明:肘関節の内側障害.MB Orthop 10(8):55-65,1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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