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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科48巻6号

2013年06月発行

文献概要

症例報告

Fontan手術後の脊柱側弯症に対し後方矯正固定術を施行した1例

著者: 福原悠介1 渡辺航太2 前田潤3 香取信之4 戸山芳昭1 松本守雄1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科 2慶應義塾大学医学部先進脊椎脊髄病治療学 3慶應義塾大学医学部小児科 4慶應義塾大学医学部麻酔科

ページ範囲:P.621 - P.624

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 先天性心疾患に伴うチアノーゼに対する機能的修復術であるFontan手術の既往がある患者では,人工呼吸器管理中に静脈還流が低下する可能性があるため,大量出血を伴う手術は困難とされてきた.今回われわれは,Fontan手術歴のある17歳の脊柱側弯症患者に対し後方矯正固定術を行い,良好な術後経過が得られた.周術期の心不全予防のため,術中循環動態モニタリング,利尿剤投与などの適切な周術期管理が有効であった.

参考文献

1) Hedequist DJ, Emans JB, Hall JE, et al:Operative treatment of scoliosis in patients with a Fontan circulation. Spine 31:202-205, 2006
2) 秦 琢磨,森本裕二:フォンタン循環患者に対する脊椎側弯症後方固定術の麻酔経験.日小児麻酔会誌14:99-101,2008
3) Herrera-Soto JA, Vander Have KL, Barry-Lane P, et al:Spinal deformity after combined thoracotomy and sternotomy for congenital heart disease. J Pediatr Orthop 26:211-215, 2006
4) Rafique MB, Stuth EA, Tassone JC:Increased blood loss during posterior spinal fusion for idiopathic scoliosis in an adolescent with Fontan physiology. Pediatr Anesth 16:206-212, 2006
5) Vischoff D, Fortier LP, Villeneuve E, et al:Anaesthetic management of an adolescent for scoliosis surgery with a Fontan circulation. Paediatr Anaesth 11:607-610, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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